更新日:2023年05月18日 16:31
エンタメ

<純烈物語>NHKホールからスーパー銭湯へ直行! 午前2時半の凱旋ライブで光る48歳<第29回>

NHKホールから東京大江戸温泉物語へ直行

 初出場となった2018年も、その足で草加、厚木、相模原と3か所の健康センターを回って2019年をスタートさせた。圧倒的にきらびやかな紅白のステージを目指しながら、自分たちのホームリングがどこなのかは見失っていない。 「一年のスタートをここから始めないと自分たちが何者なのかわからないっていうようになっちゃうと思うんです。一年間の感謝とともに、誰よりも早く2020年をスタートさせないと。できる人が寝ているスキにやらないと、勝てないですもん」  2年目となる凱旋ライブの会場は、年間を通じ定期公演をおこなっている「東京お台場大江戸温泉物語」。ファンにとってそこは聖地であり、施設としてもスキャンダル以後の純烈をバックアップしてきた。  この凱旋ライブは事前に開始時間を決めず、メンバーが到着後にスタートすると告知されていた。にもかかわらず何時間も前から熱心なファンが大江戸温泉に集まってきたこともあり、ステージとなる大広間・中村座で紅白を放送。畳に座り4人+DU PUMPによる晴れ舞台を見守った。  深夜2時前に会場へ着くと、自宅で紅白を見てから駆けつけた組も加わり、大広間はいっぱいになっていた。同じ頃、メンバーも到着。開始時間は未定なのだから少し横になるだけでもだいぶ違うはずなのに、30分ほどの取材を済ませるとすぐにステージへと向かっていった。丑三つ時のライブが始まった。 『星降る街角』『純烈のハッピーバースデー』からスタートし、MCへ。酒井が「思ったより眠いやろ?」と振ると、最年長の小田井涼平がカラ元気を見せるかのように「僕はメチャクチャ元気よ。龍に乗ってきたから」と数時間前、NHKホールで見た氷川きよしのパフォーマンスをマネし、ハリのある声で『限界突破』の一節を歌いあげるも、白川裕二郎に「でも、さっき楽屋に入っていったら座布団の上で寝てました」とバラされる。  そこからはライブに足を運んだ純子&烈男だけが、どこよりも早く知ることができる紅白話へ。そのオープニングが、Foorinとともに出演者も一緒になって『パプリカ』を踊るという趣向だった。  前夜のレコード大賞でもFoorinが不在だったため、そのVTRに合わせて純烈ほか優秀作品賞を受賞したアーティストが舞台で踊り、祝福していた。つまり4人は、2日続けて『パプリカ』を踊った。  紅白のオープニングでは階段状のセットとなっており、純烈は最後部中央に並んでいた。揃って背が大きいため、前の方に立つと見えない出演者が出てくるからだ。そこは日本を代表する有名人たちの後頭部が見放題。これも純烈を続けてきた特権なのかもしれない。  中でも、小田井が動くと階段がグラグラと揺れた。小学生を相手に必要以上の負けじ魂を発揮しシャカリキになるも、見様見真似なダンスのため腕ぐらいしか動かせず。  そのため表現が激しくなり、白川にいたっては「手とかすごい当たる」実害を被った。本人的には「どうだ見たか! オッサンだってやればできるんや」とドヤ顔だったが民意は違ったようで、ネット上では「純烈のおじさんがうるさい」のひとことでバッサリと斬り捨てられていた。
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張りきりすぎた結果…
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(すずきけん)――’66年、東京都葛飾区亀有出身。’88年9月~’09年9月までアルバイト時代から数え21年間、ベースボール・マガジン社に在籍し『週刊プロレス』編集次長及び同誌携帯サイト『週刊プロレスmobile』編集長を務める。退社後はフリー編集ライターとしてプロレスに限らず音楽、演劇、映画などで執筆。50団体以上のプロレス中継の実況・解説をする。酒井一圭とはマッスルのテレビ中継解説を務めたことから知り合い、マッスル休止後も出演舞台のレビューを執筆。今回のマッスル再開時にもコラムを寄稿している。Twitter@yaroutxtfacebook「Kensuzukitxt」 blog「KEN筆.txt」。著書『白と黒とハッピー~純烈物語』『純烈物語 20-21』が発売

純烈物語 20-21

「濃厚接触アイドル解散の危機!?」エンタメ界を揺るがしている「コロナ禍」。20年末、3年連続3度目の紅白歌合戦出場を果たした、スーパー銭湯アイドル「純烈」はいかにコロナと戦い、それを乗り越えてきたのか。

白と黒とハッピー~純烈物語

なぜ純烈は復活できたのか?波乱万丈、結成から2度目の紅白まで。今こそ明かされる「純烈物語」。

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