「100％完熟したいちごを見つけたら、片方の手でいちごを下から支えながら、もう片方の手で茎を持ち親指でヘタをはじくように押すようにして茎とヘタを外すと、茎からヘタから下だけがぷちっと外れます。言葉で説明するのは少し難しいのですが、ヘタを押すことでいちごにダメージがなくきれいに取れるんですね。これはトマトなどにも同様のことが言えます」 　筆者はその方法を知らず、以前いちご狩りに行った際、茎をちぎるようにして取ってしまったことがあるが、基本的には完熟を迎えると自然にヘタから下だけが取れるようになっているのだという。 「先端が甘いこともあり、先端側からかじりたくなる気持ちはわかりますが、完熟のいちごを選べばヘタ付近も十分甘さがあります。とはいえ、先端にかけてだんだん甘くなっていますので、まずはヘタを取りヘタ側から半分かじってください。そして、残りの先端側の半分を食べてみてください。このような『2段階で食べる』ことでよりいちごのおいしさを感じることができ、満足感が得られると思います！」 　普段、無意識に先端から食べるか、あるいは一口で食べてしまっている人が多いのではないだろうか。スーパーで買ったいちごではなかなかできない、「2段階で食べる」という方法は完熟いちごに出会えるいちご狩りならではの楽しみ方だろう。 　最後に「いちご狩りにおいていちごはわき役でもいいんです、主役はお客さんです。家族やカップル、友達などと思い出に残る時間を過ごしてほしいというのが最も願っていることですね」と話してくれた深作農園の担当者。より美味しいいちごの食べ方を知ることで、いちご狩りはきっとより良い思い出として残るに違いない。＜取材・文／松本果歩＞インタビュー・食レポ・レビュー記事・イベントレポートなどジャンルを問わず活動するフリーランスライター。コンビニを愛しすぎるあまり、OLから某コンビニ本部員となり店長を務めた経験あり。X（旧Twitter）：@KA_HO_MA