いちご狩り農園が“食べ方マナー”に苦言。本当に美味しい食べ方を農園に聞いた
コンビニやスーパーなどでいちご関連のお菓子やスイーツを多く目にするようになった。1月から本格的に旬を迎えたいちご。いちご農園でもいちご狩りがスタートしている。そんな折り、Twitter上では茨城県鉾田市にある“日本一のいちごとメロンの栽培面積”を誇る、「深作農園 ル・フカサク」の公式アカウント(@Le_fukasaku)の投稿が大きな話題を呼んだ。それは、いちご狩りでのマナーや食べ方に苦言を呈するものだった。
「残念です。イチゴ狩りのイチゴの食べ方がとても悲しくなります。一年かけて作っているイチゴです。ヘタを取って、ヘタの方から全部美味しい食べて頂きたいです。農家としての切なる願いです。コレは贅沢食いとは言いません!」
投稿された写真を見れば、まだ十分に実が食べられるにも関わらず、かなりの部分が残された状態で多くのいちごが捨てられている。実際、コメント欄にはそんな様子を悲しむ言葉が並んだが、「自分もこうした食べ方をしてしまっている」というつぶやきも見られた。
これからシーズンを迎えるいちご狩り。では、マナーを守りつつ、美味しくいちごを食べるためにはどうすればいいのだろうか。深作農園の担当者を直撃した。
担当者は「この投稿はバズらせたいとか注目されたいとかで投稿したわけではありません」と前置きしたうえで、切実な事情を明かす。
「昨年の大型台風などの自然災害の被害を乗り越え、例年より1週間遅れながらではありますが今年もようやくいちご狩りを迎えることができました。しかし、そんな中であまりにももったいない食べ方をするお客様が多いことに悲しみを感じ、スタッフが投稿したものです」
また、「原則食べ方はお客さんの自由だと思っています」としつつも、深作農園ではいちご狩りに訪れた人には“美味しい食べ方”の説明をしているそうだ。今回は、その食べ方を伝授してもらったので紹介したい。
「まずはいちご狩りでのいちごの選び方ですが、ヘタの根本まで真っ赤なものを選ぶのがおすすめです。普段スーパーなどのお店に並んでいるものは、収穫から3~4日たってからお店に並ぶことから傷んでしまうことを考慮し、いちご農家は完熟前のものをあえて流通させています」
確かにスーパーにあるものはヘタの近くの根元が白いものが多い印象だ。スーパーなどでは決して出会えない「完熟したいちご」を選ぶことができるのがいちご狩りの醍醐味だと担当者は語る。ちなみに、いちごは花が咲いてから40日かけて赤くなるそうで、40日ほどたったタイミングのものが完熟のいちごなのだそうだ。
残念です。
— ル・フカサク(深作農園) (@Le_fukasaku) January 21, 2020
イチゴ狩りのイチゴの食べ方がとても悲しくなります。
一年かけて作っているイチゴです。
ヘタを取って、ヘタの方から全部美味しい食べて頂きたいです。
農家としての切なる願いです。
コレは贅沢食いとは言いません! pic.twitter.com/M8X3xmxOOR
いちご農家の切なる願い「ヘタの方から全部食べて頂きたい」
【選び方】ヘタの根本まで真っ赤なもの
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インタビュー・食レポ・レビュー記事・イベントレポートなどジャンルを問わず活動するフリーランスライター。コンビニを愛しすぎるあまり、OLから某コンビニ本部員となり店長を務めた経験あり。X(旧Twitter):@KA_HO_MA
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