更新日:2023年05月18日 16:33
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「英国王室離脱」騒動は日本の皇室制度にも通じる問題

王室にも皇室にも結婚相手のリストが存在

 連日のようにバッシングの嵐が吹き荒れるなか、ヘンリー王子とメーガン妃の新しい船出を見守りたいところだが、日本の保守論壇のなかには、英国で起きている一連の騒動が「対岸の火事ではない」という見方があるのも事実のようだ。日本教育再生機構理事長で麗澤大学教授の八木秀次氏が話す。 「ヘンリー王子は生まれながらの王族で、“ノブレス・オブ・リージュ”(貴族は社会的責任と義務を伴う)の精神が備わっているからこそ、英国市民のために危険なアフガニスタンで軍務にも就いています。人気も上々だったのに、メーガン妃との結婚で王子は変わってしまった。  英国の王室も日本の皇室も、ご結婚は表向き自由恋愛の結果だが、そもそも一般人のように恋愛相手は本人たちがよければ誰でもいいというわけにはいかない。  だから、王室にも皇室にも結婚相手のリストが存在するが、リストに載っていない人と結婚したのがメーガン妃であり、婚約手前まで行ったのが秋篠宮眞子さまのお相手・小室圭さんなのです。  秋篠宮殿下や美智子上皇后さまは今回起きている英国の騒動を他山の石としてご覧になっているのではないか」

天皇陛下自らが雅子さまのお体を思って退位を望む可能性

 八木氏は、制度そのものに陥穽があるとも指摘する。 「天皇陛下が皇太子時代、皇后・雅子さまを巡る報道が過熱した際、『それまでの雅子のキャリアや人格を否定するような動きがあったことも事実です』とご発言するなど、大変心を痛めていらっしゃった。今現在は、雅子さまが抱えているご病気は落ち着いているようですが、仮に病状が芳しくなくなったとき、天皇陛下自らが雅子さまのお体を思って退位を望む可能性は否定できないのです。  現在の皇室典範では天皇は生前に退位できません。そこで一代に限り譲位を認める特例法をつくって天皇の『生前退位』が実現したわけですが、この前例ができたおかげで、天皇が真に譲位を望んだら引きとめる手立てがなくなってしまった。その都度、一代限りで特例法をつくればいいわけですから」  天皇が日本国民のために祈りを捧げる祭祀王で、日本人の精神的な統治者であるのに対し、英国王は自らの力によって国を支配してきた。成り立ちも歴史も大きく異なる両者を比べるのには無理があるが、皇室ともゆかりのある英国王室の騒動が一日でも早く収まるのを祈りたい。

英国王室の名をかたった新ビジネスを立ち上げる?

 昨年12月、ヘンリー王子がサセックス・ロイヤル(公爵位)を商標登録しており、二人が王室の威光を借りてビジネスに乗り出すのではないか? という憶測も広がっている。今、英国では31日に迫ったブレグジット(EU離脱)の報道は隅に追いやられ、メーガジット(メーガン妃の王室離脱)の話題で持ち切りだが、エリザベス女王の胸中や? <取材・文/週刊SPA!編集部 写真/代表撮影/AP/アフロ> ※週刊SPA!1月28日発売号より
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表紙の人/ 広瀬アリス

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