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“最狂レース”アイスクロス、女子選手の防具の秘密とは?

山本も大興奮! 王者キャメロン・ナーズ、突然現る

 日本人選手が急増するまで、長年ただ一人の日本人としてアイスクロス界で孤軍奮闘してきた山本は、欧米のトップ選手たちから多くのテクニックを学んできた。Bauerでエッジを研磨するのも、キャメロンやアマンダに倣う意味もあったという。 「Bauerの職人さんも地元のチャンピオンを良く知っていて、『アマンダはこういう用具でエッジはこう研磨してるよ』『キャメロンはこうだね』って何でも教えてくれたので、それを参考にしたんです」  と、その時、ドッキリ番組かと思うほどのタイミングで、王者キャメロンが店に入ってきた。防具のメンテナンスに来たという。アジアのパイオニア山本にとっても、キャメロンは憧れのライダー。山本は飛び上がらん勢いでキャメロンに挨拶をすると、「ちょうどあなたの話をしていました。ここの職人さんに教えてもらって、あなたのスケート靴を参考に、私のエッジも研磨しています」と告白。

王者・キャメロン・ナーズ Mark Roe / Red Bull Content Pool

 突然の告白にもキャメロンはにこやかに「そうだったんだ。役に立ったなら良かった。ぼくは近所に住んでるんだ。ミネアポリスにようこそ!」とスターたるゆえんの神対応。  前日のレースでは、キャメロンは危なげなく決勝まで進出し、いつもどおりの鮮やかなスケーティングでトップを快走するも、後半にカイル・クロクソール(カナダ・昨季ランキング2位)に抜かれて逆転負け。そのことに触れても「面白かっただろ?」と冗談を交えながら、「地元で負けるのは悔しいけれど、いいレースで盛り上がったなら何より」と王者の風格をのぞかせた。

ドッキリのようなタイミングで王者ナーズがふらりと登場し、山本も仰天

 アイスクロスの大会が初開催されて20年。歴史が浅いマイナースポーツだけに、選手たちは自分たちのことを『ファミリー』と呼び、互いに協力して、切磋琢磨しながら、競技のレベルアップに努めてきた。女王アマンダの誕生も、時に合同トレーニングをしてきたキャメロンの存在が大きい。  日本人選手も、昨シーズンの横浜大会を機に今、協力しながらさらなるレベルアップに努める。インラインスケート王者の安床武士は、教え子でインラインスケート全日本選手権2位の実績のある吉田安里沙とトレーニングをし、元プロアイスホッケー選手の鈴木雅仁は、今シーズンはアイスクロス世界選手権を転戦し、刺激を受けたアイスホッケー仲間も続々と加わった。  ますます盛り上がるアイスクロス。今シーズン、日本人選手はどんな活躍をみせてくれるだろうか。 取材・文・撮影/松山ようこ 【横浜大会プレビュー動画 ©Red Bull Content Pool】⇒公式サイト
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【開催概要】
「ATSX 1000 / Red Bull Ice Cross World Championship Yokohama 2020」
ATSX 1000 / レッドブル・アイスクロス・ワールドチャンピオンシップ 横浜 2020

日時: 2020年2月15日(土) OPEN 15:00 START 18:00
会場: 臨港パーク特設会場(神奈川県横浜市西区みなとみらい1丁目1-1)
※雨天決行・荒天中止
※予告なく変更になる場合があります

【チケット・お問い合わせ】
販売窓口 www.redbull.com/ice-cross
席種
SS エリア: 観覧デッキからスタートや会場を見渡せる VIP エリア
S エリア: コース至近のエキサイティングエリア
A エリア: 一般観戦エリア
A エリア U-18: 18 歳以下限定(入場時に年齢確認を行う場合あり)
※ 未就学児無料(保護者同伴に限り)

SSエリア: Sエリア: Aエリア一般: AエリアU-18:
10,000円:6,000円:4,000円:2,000円
すべて立ち見席です

チケット問合せ先: ローソンチケットインフォメーション
電話:0570-000-777(10:00~18:00)
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