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センバツ高校野球の21世紀枠は不要? 出場校は3年間で全敗

第2位タイ 14点差…2003年第75回大会 隠岐(島根)1-15浦和学院(埼玉)

 隠岐は本土から60キロ余り離れた島に学校があるため、練習試合だけでもフェリーで3時間を要する長旅となる。そんな困難を克服したことが評価されて選ばれたが、初戦の相手は前年秋の関東大会準優勝校の強豪・浦和学院。  試合は先攻の浦和学院が隠岐のエース・白野にいきなり襲いかかり、5点を先制。対する隠岐は早いうちに少しでも点を取り返したいところだったが、相手のエース・須永英輝はこの年のドラフト上位候補の左腕。その裏に三塁打と内野ゴロで1点を返すのがやっとだった。とうてい歯が立つ投手ではなく、なんと奪われた三振14個。守っても余計な四死球にエラーが絡むなどして、6回に6点を奪われるなど、計15失点。1-15の完敗に終わった。  実は隠岐は秋の県大会優勝校で中国大会に出場したことも選出の理由となったのだが、その中国大会では初戦で宇部鴻城(山口)に4-9で敗退している。地区大会1回戦レベルでは全国屈指の強豪と互角に渡り合うことが難しいということがまざまざと証明されたのだった。

第1位 21点差…2017年第89回大会 多治見(岐阜)0-21報徳学園(兵庫)

 狭いグランドで練習を工夫し、前年秋の県大会で優勝、続く東海大会でも準々決勝で準V校の至学館(愛知)に1-2で惜敗したという理由で選出された多治見。だが、本番初戦の相手はなんと関西の強豪・報徳学園。  東海大会ベスト8の実績から、戦前は多治見の善戦も期待されたが、試合は先攻を取った報徳の打線が初回から多治見のエース・河地を捕らえ、2点を先制。さらに3回には打者12人で6安打を放ち、一挙8得点で早々と勝負アリ。この後も報徳は攻撃の手を緩めず、6回に2点、7回に4点、そして9回にも5点を加え、計21安打で21得点と多治見を圧倒。 スコアボードイメージ 投げてはエース・西垣からの4人の継投で多治見打線を3安打完封。結果、多治見は0-21という大敗を喫してしまった。これにネットでは「地方予選1回戦レベル」や「さすがに甲子園で見る試合じゃない」と、21世紀枠の存在に対する疑問の声が多数沸き上がったほどだ。  5位で触れた小山台はこの試合で完敗したことがきっかけとなり、この後、夏の東東京予選においてここ2年連続で決勝戦まで進出するなど、今や都内屈指の強豪校へと成長している。また、2010年第82回大会に出場した山形中央は日大三(東京)に4-14で完敗したものの、同年夏の甲子園に県予選を勝ち抜いて地力で出場したケースもあり(以後、県内ではつねに上位進出の常連校となっている)、出場したことで“大化け”することもあるのである。  決して21世紀枠不要とも言えないワケだ。さらに場合によっては旋風を巻き起こすことも……。次回は思わぬ活躍をみせた21世紀枠出場校5選をお届けしたい。<取材・文/上杉純也>
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