更新日:2020年02月21日 13:21
エンタメ

槇原敬之の曲は“ドーピングか”という議論の無意味さ

回収や削除をされても、曲はなくならない

 音楽とストーリーテリングの両面から、理路整然と日本語を配置していく。そんな槇原氏のポップスを聞いていると、和魂洋才の朗々たる精神が浮かび上がってくる。その功績は、あまりにも偉大だ。  いまのところ、テレビ各局が番組テーマ曲を差し替えた以外には、回収は配信停止などの動きは見られない。仮に、教科書から「世界に一つだけの花」を削除したところで、人々の記憶から槇原敬之がなくなるわけではない。  日本で最も愛されるこの曲の作者は、2度覚醒剤で捕まった。これだけが、事実なのである。 <文/音楽批評・石黒隆之>
音楽批評の他、スポーツ、エンタメ、政治について執筆。『新潮』『ユリイカ』等に音楽評論を寄稿。『Number』等でスポーツ取材の経験もあり。Twitter: @TakayukiIshigu4
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