仕事

真面目なのになぜかミスが多い新入社員…ゆるやかなモンスター?

『新卒の高山です』と電話に出てしまう

 しかし、お遣いから帰ってくると、沙織さんの手にはお寿司のお土産があったそう。 「ある社員が、ふざけて『沙織ちゃん、帰りに寿司を買ってきてよ』と言ったようなのです。その冗談を真に受け、本当におつりを全部使って、寿司を買って帰ってきました…。仕方ないので、その日は部署で寿司パーティーをしました」  また、豪快な発注ミスも犯してしまったそうなのだ。 「彼女は、カートンの意味をわからず、コピー用紙を12個発注するのを、カートンで12個発注してしまったんです。すごい量が届いたため、部署の打ち合わせスペースがコピー紙だらけに。ゆとり世代特有なのか、わからなくても確認しないんですよね。自分の方が正しいと思いこんじゃうみたいです」  些細なことでも、積み重なると“仕事ができない”ように写ってしまう。 電話対応 「うちは代表に掛かってきた電話と、内線ではベル音が違うのですが、すべての電話に『新卒の高山です』と名乗っていました。社内ルールで、新卒のうちはまだどこの部署に誰がいるのかわからないため、時間をもって対応できるように内線では“新卒”と名乗らせていたのですが、外線でも社名より先に『新卒』と名乗る…。電話応対が遅いらしく、別部署の部長から『いちいち名乗るな』と、僕宛にクレームが来ました」  素直なのはいいが、思考力に欠け、クビにするほどやっかいな存在ではなく、我も強いわけではない。生存競争の激しかった氷河期世代からすると、ゆるやかながらもモンスターな社員の対応には困るようだ。<取材・文/池守りぜね>
出版社やWeb媒体の編集者を経て、フリーライターに。趣味はプロレス観戦。ライブハウスに通い続けて四半世紀以上。家族で音楽フェスに行くのが幸せ。X(旧Twitter):@rizeneration
1
2
おすすめ記事