更新日:2020年04月25日 09:17
エンタメ

第561回 4月25日「テレワーク、5G、そして」

・この情勢において文明の進歩は停滞することなく、むしろ加速すると考える。たとえば人と人が接触せずに活動していく必要に迫られることで、VRやロボットの最新技術がハイペースで実用化されていくだろう。 ・具体的な予想として、まず5Gについてはテレワーク化の推進力に乗って短期間で普及するだろう。その次段階はというと、遠隔操作ロボットが大きなマーケットになると考える。 ・バーチャル・リアリティーを現実世界に引き出していく……「テレイグジスタンス」という概念が一般化する。遠隔地のロボットに入り込んでリアルタイムで活動するようになるということだ。5Gを使えるようになればタイムラグのストレスもほとんどなくなるだろう。 ・多くの人々が「自分ロボット」を持ち、会社、学校などに置くようになる。自宅からVRシステムによってアクセスすればそのロボットに成り切った感覚で活動することができるわけだ。 ・人型バルーンの内側から映像を投射する方法で、「自分ロボット」は見かけも本人そっくりにすることができるだろう。単身赴任のお父さんが自宅に置いた自分ロボットを通して一家団欒に参加する、などの使われ方も考えられる。遠距離恋愛の相手の部屋に自分のロボットを置く、なんてことも。 ・人型ロボットは例えばそういう形でまず普及し、やがてその中身は、巧妙に無人化=AI化していくだろう。会話機能を持つラブドールはアメリカや中国では既に商品化されているが、このマーケットに芸能界やアダルト業界が参入してくると予想する。好きなタレントを、肌の質感まで再現したリアルロボットとして部屋に置ける。会話もでき、その話題は、現実のタレント本人の経験とリンクして日々変化する。 ……………………………………………………………………………………………… ※この話題「テレワーク、5G、そして」のライブトークVer.はこちらです↓
作家。小説のほかマンガ、アニメ、ゲームの原作を手がける。著作に『アンドロメディア』『プラトニックチェーン』『iKILL(ィキル)』等。ゲーム制作会社GTV代表取締役。早稲田大学講師。
おすすめ記事