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コロナ最前線で戦う自衛隊は日米同盟を脅かす「リスク」になる

新型コロナウイルスで広がる同盟国間の不安材料

陸上自衛隊

陸上自衛隊公式Twitterより引用

 在日米軍と自衛隊は一部の基地を共有しています。厚木基地、岩国基地など、米軍基地のなかに自衛隊の基地がすっぽり入っています。米軍のゲートから入って米軍の基地のなかを通り、自衛隊の敷地に入る場所もあります。  自衛隊と在日米軍はさまざまな情報を共有し、平時でも情報交換や合同訓練を行っています。つまり、頻繁に人が行き来するわけです。  さて、考えてみてください。  自衛隊が全国で実施する「新型コロナウイルス感染者の宿泊支援や搬送などの支援活動」は、在日米軍からどう見えるでしょうか? 在日米軍は感染しないように旅行や外出を制限していますが、自衛隊は積極的に感染者の搬送や生活支援にかかわっています。言うなれば、まったく真逆の行動を取っているということです。  この場合、自衛隊は在日米軍にとって「感染リスク」に見えてしまわないでしょうか? この懸念が広がりつつあります。在日米軍は新型コロナウイルス感染者と積極的にコンタクトを取ってはいませんが、自衛隊は多くの自治体で感染者の搬送を行っています。防護具をつけて感染防止に心がけていても、医師ですら感染する事例があります。  自衛隊と在日米軍との連携に不調が起こらないように、新型コロナウイルス問題の情報交換を始めたようです。溝は早めに埋めてしまわないと、大きな亀裂になります。  感染者の搬送や生活支援は、自衛隊でないとできない仕事でしょうか? それが原因で、米軍との関係に疑心暗鬼が生まれるとしたら大問題ですよね。これは軽く考えていると大きな外交、防衛上のトラブルになりかねません。  感染者の生活支援や搬送などは自衛隊でなくともできる仕事です。国を守る本来の仕事を一番に考えてほしいものです。国防ジャーナリスト。関西外語大卒業後、広告代理店勤務を経て、フリーライターとして活動を開始。2009年、ブログ「キラキラ星のブログ(【月夜のぴよこ】)」を開設し注目を集める。2014年からは自衛隊の待遇問題を考える「自衛官守る会」を主宰。自衛隊が抱えるさまざまな問題を国会に上げる地道な活動を行っている。月刊正論や月刊WiLL等のオピニオン誌にも寄稿。日刊SPA!の本連載で問題提起した基地内のトイレットペーパーの「自費負担問題」は国会でも取り上げられた。『自衛隊員は基地のトイレットペーパーを「自腹」で買う』(扶桑社新書)を上梓

自衛隊員は基地のトイレットペーパーを「自腹」で買う

日本の安全保障を担う自衛隊員が、理不尽な環境で日々の激務に耐え忍んでいる……

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