自宅待機生活を乗り切る「音楽ストリーミングサービス」の得する使い方
緊急事態宣言は、まだまだ続く。当初はゴールデンウィークが終了する5月6日が期限だったが、政府はこれを今月末日までに延長。今までに引き続き「自宅待機とテレワークの推奨」を打ち出している。
在宅勤務、外出自粛、そして休校。親も子も1日中家の中にいる状態だ。ここは音楽でもかけて気を晴らしたい。そこで重宝するのが「音楽ストリーミングサービス」である。
音楽ストリーミングサービスとは、簡単に言えば「何曲でも何回でも音楽を再生できるジュークボックス」である。月額料金さえ払えば、数千万に及ぶ楽曲をいつでも聴くことができる。たとえば、Amazon Music Unlimitedの場合は実に6500万曲以上もの楽曲を揃える。一個人がこの6500万曲を全て聴くのは現実的ではないが、ともかく世界各国の様々な音楽を聴きたいというのであればこのサービスは見逃せない。
筆者はしばしばインドネシアへ渡航するが、2015年にCita Citataという歌手が大ブレークした時の光景は生涯忘れない。国内のどこへ行っても必ず彼女の歌声が聞こえるほどで、まさにインドネシアの経済成長を象徴するかのような曲の洗練具合も印象的だった。現在は新型コロナウイルスの影響でインドネシアへの入国ができなくなってしまったが、Amazon Music Unlimitedを使えばCita Citataの曲を聴くことができる。
このように、日本以外の国の音楽に何かしらの思い入れがある人にとって音楽ストリーミングサービスは非常にありがたい。Amazon Music Unlimitedの月額料金は980円。Prime会員なら月780円か年7800円で利用できる。
だが、上記の「6500万曲」には落とし穴もある。「世界の人気楽曲が聴ける」ということと「日本の人気楽曲をコンプリートしている」ということはイコールではないという点だ。端的に言えば、Amazon Music Unlimitedには収録されていない日本の楽曲もある。
筆者はiPhoneユーザーだが、普段はAmazon Music Unlimitedを利用しつつも不備がある場合はAppleのiTune Storeから1曲毎のダウンロードをしている。無論、このダウンロードは有料で、大抵の曲は200~250円の値がついている。音楽ストリーミングサービスのApple Musicに加入するという手段もなくはないが、それでは収録曲の大半がAmazon Music Unlimitedと被ってしまう。ちなみに、Apple Musicの月額料金は980円(最初の3ヶ月は無料)。
だが、このような料金が一切発生しない音楽ストリーミングサービスがあれば話は別だ。
5000万曲以上の収録曲を誇るSpotifyには、会費無料のオプションが存在する。これを利用すれば、己の財布を傷めずとも膨大な収録曲を聴くことができる。ただし、無料会員の場合は制約がある。数曲再生毎に一度の音声広告や楽曲スキップの回数制限、アルバムやプレイリストを順番に再生できない(シャッフル再生のみ)という縛りが発生してしまう。月980円の有料会員になれば、その制約がなくなる仕組みだ。
だが、ここは逆に考えてみよう。もしもAmazon Music UnlimitedやApple Musicに加入しているのであれば、Spotifyの無料枠はちょうどいい「補完サービス」になるのではないか。
新型コロナウイルスとの戦いは長期戦だ。しかもその戦いは、自宅待機という極めて単調かつ退屈な内容である。それを乗り切るための知恵と工夫は、決して欠かしてはならない。<文/澤田真一>ノンフィクション作家、Webライター。1984年10月11日生。東南アジア経済情報、最新テクノロジー、ガジェット関連記事を各メディアで執筆。ブログ『たまには澤田もエンターテイナー』
数千万曲を月額料金で
足りない分は「1曲切り売り」で補う
無料のストリーミングサービスが存在する!?
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