[原発啓発教育]が続けられてきた理由

 前述のように、結果として子供たちを苦しめることにもなりかねない原発啓発教育。そんな問題のある教育が続けられてきたのには、“補助金”という存在があるからだと小波氏は指摘する。

「教本執筆や配布はもちろん、教職員が自主的に原発啓発教育を進めるグループを立ち上げると、そこに補助金が発生する。だから、原発教育が拡大してきた。補助金という形で一方的なバイアスをかけて、“結論ありき”の教育をするのは、大きな問題です」

 そして、この“結論ありき”の教育が、現在の風評被害や混乱の遠因の一つにもなっているという。

「偏りのない知識を与えて、自分で考えて判断できるようにするのが本来の教育の目的。ですが、結論ありきの教育しか受けていなければ、原発事故の状況を正しく理解することはできません。その上、メディアに出る専門家は“危険”“安全”の両極端。風評被害や混乱が生ずるのも仕方ありません」

 あるアーティストは原発行政を批判して「ずっとウソだったんだぜ」と歌った。今、心の底からそう叫びたいのは、こんな教育で“洗脳”されてきた子供たちなのかもしれない。

― [子供向け原発教材]のヤバい中身【3】 ―




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