性交渉でコロナは感染するのか?専門医に聞いた「抗体があっても…」
特効薬、ワクチン開発まで予断を許さない「コロナショック」で、“超濃厚接触”であるSEXにもパラダイムシフトが起きようとしている。いかにリスクを減らして快感を得るか? 来るべき「Withコロナの時代」のSEXをマジメに考えてみた。
世界中の人々の生活様式を一変させつつある新型コロナショック。性生活とて、それは例外ではない。コロナウイルス感染防止のため最も避けるべき行為は濃厚接触だが、SEXはその最たるもの。“世界一感染が拡大した都市”と言われるニューヨーク市の保健局では感染拡大の防止に備えるため、「SEXと新型コロナウイルスのガイドライン」を発表。リアルな性行為よりもスマホなどで性的な映像を送る「セクスティング」を推奨したほどだ。
一方で、「命は惜しいし、感染も怖い。でも、SEXのない人生なんて耐えられません」(42歳・IT)とジレンマを抱える男性も少なくないが、セックスワーカー支援団体・SWASH代表の要友紀子氏は、まず海外のSEX事情をこう解説。
「英語圏では具体的なSEXのガイドラインが策定されています。『パンデミックの間は不特定多数と接触しない』『誰と接触したかの記録をつける』『体調が悪いときは性交渉しない』などです」
今後、日本でもこうしたルールが設けられる可能性はある。
コロナ禍のもとで求められる新たなSEXルールのポイントはどこなのか? 「コロナウイルスは不明な点が多いからこそ、細心の注意が必要」と語るのは、性感染症内科医のDr.Taro氏。
「現状、コロナウイルスは主に鼻水や唾液から感染すると言われていますが、中国で精液からウイルスが観察された報道もある。精液で感染が成立するかは不明ですが、あらゆる体液が感染源になりうると考えてもよいでしょう」
無症状患者もいるため、リスクとは常に隣り合わせ。頼みの綱は「抗体」だが、見通しは暗い。
「一部では、抗体を持つ人同士の性行為ならば感染リスクは低いと考えられていますが、今の段階では再感染しないのかは不明。それが明らかになれば、抗体を持つ人同士なら安全にSEXできる可能性はありますが、しばらく先の話。そのため、当面はこれまで通りのSEXとは異なる意識や向き合い方が必要になるでしょう」
【要 友紀子氏】
セックスワーカーの健康と安全のために活動するグループSWASH代表。共著に『セックスワーク・スタディーズ』(日本評論社/SWASH編著)などがある
【Dr.Taro氏】
夜間休日専門の性感染症内科・東京プレイヤーズクリニック院長。院内処方にてED薬やアフターピルの処方なども行う一方で、性感染症防止の啓もう活動も行っている
取材・文/週刊SPA!編集部 今回のモデル/本真ゆり 撮影/髙橋慶佑 ヘアメイク/清水智也
※週刊SPA!6月2日発売号の特集「[近未来SEX]の新様式」より
世界レベルで「コロナ時代のSEXルール」に激変が!?
『週刊SPA!6/9・16合併号(6/2発売)』 表紙の人/ ZOC 電子雑誌版も発売中! 詳細・購入はこちらから ※バックナンバーもいつでも買って、すぐ読める! |
この記者は、他にもこんな記事を書いています
ハッシュタグ