初恋のとき、こんなに好きになったことはないと感じた当時の彼女と比べ、「あのときは毎日でも連絡したいと思っていたのに今はそこまで思わない」「会いたいと思うときもあるし、会っているときは楽しいけど、なんかそこまで盛り上がってない」……そう感じてしまっていたようでした。 　婚活をすればするほど恋愛を求めていくチカラさんに、私は「結婚と恋愛の違い」を伝え続けました。 ○時間軸の違い →恋愛はあくまでプライベートの一部であるということ。 ○マインドの違い →恋愛は個人戦。相手の存在で自分の欲求が満たされればいい。満たされず我慢することもあるが、我慢は限界がある。結婚はチーム戦。相手の欲求を満たすために自分が忍耐することもある。忍耐は相手の欲求が満たされたときには自分にも喜びがくる。 ○価値観の焦点のあて方の違い →恋愛は重なる部分で見るが、結婚は重なっていない部分で見る。恋愛ではわからないお金の価値観や生活スタイルなどを見て、２人の新たな価値観を結婚でつくれる。 　そんなふうにさまざまな角度からチカラさんに結婚について説いていきました。 　当初はなかなか進展しなかったチカラさんでしたが、結婚を決断するときがやってきます。その決め手となったのは「相手のお母さん」でした。 　実は女性の将来像に近い存在はその女性のお母さんです。家族仲がよければよいほど、自分の親をモデリングし、似てくる傾向にあります。真剣交際中にお会いした彼女のお母さんの存在がチカラさんの結婚の決断をさせたそうです。 　恋愛であれば、目をつけないところこそ、結婚をする際には重要となることがあります。自分の求める結婚相手を見つけるには、恋愛と同じスタンスを追いかけていては本当に求める必要なことが見えてきません。ドキドキや衝動的な恋愛感情とは別のところに結婚相手への感情があるからです。 　せっかく婚活という冷静に判断できる活動をしているにもかかわらず、「こんなはずじゃなかった」とならないためにも、恋愛と結婚は切り離して考え、チカラさんのように、本当に結婚に求めるものを持つ女性と幸せになってほしいと感じます。1985年、東京生まれ。アイドル、銀座のホステスなどを経て、現在は恋愛コンサルタントとして結婚したい男女に向けて情報や出会いの場を提供する。「1年以内に結婚する成婚必勝マガジン」をLINEで配信中。公式ホームページ「結婚につながる恋のコンサルタント 山本早織」（Twitterアカウント:@yamamotosaori_）