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まるでムーミン谷の家?7棟の個性豊かな自作小屋がもたらす癒し

 敷地の奥の崖の上に「ツリーハウスのようなものが欲しい」と思いついたのは、アースバッグハウスを建設中のこと。「閃くと、気分転換につくりたくなって」という山口さん。木枠のガラス戸をパッチワークでつくった小屋は、陽光の下で思索にふける場として最適のものとなった。
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明かりが灯る「ガラスハウス」。好きな時に好きな場所で過ごす至福の時間

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「ガラスハウス」は敷地奥の高台につくった、廃材の建具を利用した小屋。木に寄り添う姿は、ツリーハウスのよう

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「ガラスハウス」のコンセプトスケッチ。その名のとおり、譲り受けた木製のガラス窓をパッチワークのようにしてつくった

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内部は床の足元までガラス窓が届き、また屋根の一部にもガラス窓が入っているため、日の光でまぶしいほど。高さ調節は適宜壁をつくって対応している

 最初の小屋の完成から、5年以上が経った山口さんの小屋づくり。補修しながらも「セルフビルドのいいところは、少し壊れていても味になること。プロの大工にはまねできないでしょう」と笑う。常識にとらわれない自由な発想が、バラエティ豊かな小屋を導いてきた。  山口さんは一連の小屋を、友人たちに貸し出すことを始めた。静かな環境で、天然素材でできた建物に身を囲われて過ごし、癒し体験をしてもらうためだ。その名も「リトリート デュニヤマヒル」。さまざまな材料と人を集めてきた小屋群が、さらに多くの人をひきつけていくだろう。
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最新作の「ミニシアター」。メガホンのように奥へすぼまり、左右と最奥部にドアを設けることで、小さくとも多彩な演出を可能に。手前で60名ほどが鑑賞できる。山口さんはアートフェスを企画中だ

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軽トラックの架台に廃材を使って小屋を組み、キャンパー仕様に。内部空間よりも外観を重視

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山口さんが描いた「「リトリート デュニヤマヒル」」の全体像のイラスト。日傘の下に座るのは作業を指揮する奥様とのこと

写真/高橋郁子(たかはし・いくこ) 1980年生まれのフリーランスフォトグラファー。暮らしやアウトドアの分野を中心に、広告、書籍などで活動中。ikukotakahashi.com 取材・文/加藤 純(かとう・じゅん) 建築ライター/エディター。大学で建築を学んだ後、建築専門誌の編集部を経てフリーランスに。建築デザイン分野を中心に、各種出版物やWebコンテンツの企画・編集、取材・執筆を行う。著書に『日本の不思議な建物101』『「住まい」の秘密』など。“空間デザインの未来をつくる”「TECTURE MAG」チーフ・エディター
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