更新日:2020年07月24日 19:08
ライフ

まるでムーミン谷の家?7棟の個性豊かな自作小屋がもたらす癒し

みんなでつくることが次のステージを導き出す

 約1年をかけてストローベイルハウスを完成させると、山口さんはさらに土壁の家を探しはじめた。アースバッグハウスのことを知り、ワークショップに参加。自分でもつくりはじめたものの、土のうに土を詰めて積み上げる作業はひとりの手には負えないものだった。
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直径約5mの「親ドーム」の両脇に、約2. 5mの「子ドーム」が取り付いたアースバッグハウス。ワークショップ形式で、土のうを積み上げてつくった

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包まれた感の強い「子ドーム」は、音響も抜群で楽器の演奏に最適。壁画は友人たちとアドリブで描いた

「ミキサーの前に小さなバケツを20個並べて作業したのですが、修行のようで。1段で音を上げました」と山口さんは笑う。
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アースバッグハウスの間取り

 SNSなどでワークショップの開催を呼びかけると、関心のある人たちが続々と集まるようになった。1年半ほどの製作期間中に、延べ100人ほどが参加。大小3つのドーム状の土壁でぐるりと囲まれたアースバッグハウスが完成すると、楽器の演奏会もできる魅力的なスペースとなった。
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ロフトはライブ時には「2階席」に。囲われた空間が一体感を生む。扉の付いた奥は書斎

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大小のドームの頂部には天窓を設け、室内は自然光の充満する明るい空間に

 ワークショップ参加者が休憩するためのスペースを、とつくったのが3m四方の「コトリハウス」。柱と梁を組み上げて、木枠のガラス戸を外壁代わりに建て込んだ小屋だ。集まる人たちの食事がつくれるようにと、奥にはキッチンを増築した。多くの人たちと交流した思い出とともに、丘の中央の小さな広場と、棚田を見渡すことのできるこの小屋で、いまでも山口さんは多くの時間を過ごす。
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アースバッグハウスの建設中、人が集まる場所をつくろうと建てた小屋。金属板を葺いた屋根の上には小枝を覆うように掛け、周囲の自然に馴染むようにしている

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内部は大勢の人が集まって談笑するのに十分なスペースが広がる。柱や梁、天井、床、窓枠などは白く塗って統一感を出している。奥にはキッチンスペースを増築した

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ツリーハウスのようなものが欲しいと思い…
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小屋のすべて (扶桑社ムック)

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