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蒙古襲来がテーマの海外ゲーム『Ghost of Tsushima』はなぜ大ブレイクしたのか?

2:黒澤ばりの映画的表現に目を見張る!

ghost of tsushima (2)

ススキ野原を駆ける主人公・境井仁

『ゴースト・オブ・ツシマ』は、ビジュアルの美しさも話題となっています。風になびく一面のススキ野原、はらはらと舞い散る紅葉、厳かに神域を示す鳥居……思わず見とれてしまう風景が詰まっています。  ゲーム内での時間帯指定、色補正などができる画面撮影モードも用意され、開発側もフォトジェニックであることを意識した作りとなっています。  また、ゲーム全体に黒澤映画へのリスペクトが溢れているのも好感触。制作者インタビューでは、黒澤映画の影響が大きいことが明かされています。雨のなかの斬り合い、飛び散る血しぶきなどの演出からは、『七人の侍』『用心棒』『椿三十郎』といった名作への深い愛を感じます。  モノクロで粒子が粗い映像で遊べる「黒澤モード」も搭載。これは黒澤プロダクションから正式に名称の使用許諾を得たものだとか。ゲームが進化するにつれ、映画とゲームの境界線は徐々に薄くなりつつありますが、『ゴースト・オブ・ツシマ』は遊べる黒澤映画といっても過言ではないかもしれません。
ghost of tsushima (3)

画面が粗いモノクロになる「黒澤モード」を搭載

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上級者も初心者も楽しめるゲーム性
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ゲーム雑誌・アニメ雑誌の編集を経て独立。ゲーム紹介やコラム、書評を中心にフリーで活動している。雑誌連載をまとめた著作『はじめてのファミコン~なつかしゲーム子ども実験室~』(マイクロマガジン社)はゲーム実況の先駆けという声も

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