不健康おじさんは「スプーン1杯の油」で生活習慣病を防ぐべし
最近、「オメガ3」という言葉をよく耳にしないだろうか。最近では、料理を食べる前に「かける油」のCMも目にするように、オメガ3を含んだ油(えごま油、アマニ油など)がここ数年ブームになっている。
でも、オメガ3が体にいいとは聞くものの、そもそも何がどうして体にいいのだろう?
そこで、オメガ3に詳しい看護師「オメガさと子」さんに、体にいいワケを教えてもらった。
オメガさと子さんは、看護師歴20年のうち7年を血管専門治療室で働き、動脈硬化の予防効果があるオメガオイルに着目。オメガ3の啓蒙活動を行い、著書『いのちを長持ちさせる ひとさじの油』(監修:守口徹、麻布大学生命・環境科学部教授)もある。
オメガ3は、わたしたちの体には必要不可欠の栄養素で、生活習慣病の予防にもぜひ摂取すべきだというのだ。
私たちが毎日摂っている「あぶら」は、大きく2種類に分けられる。植物からとれる「油」、そして、動物からとれる「脂」だ。これらをまとめて「油脂」と言う。
体内に入った油脂は、「脂質」とも呼ばれ、タンパク質や炭水化物とともに、私たちの体に必要不可欠な三大栄養素のひとつとして、体の中でいろいろな働きをする。
油脂は脂肪酸でできている。脂肪酸にはいくつも種類があり、まず「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」に分けられる。さらに不飽和脂肪酸は「オメガ9」「オメガ6」「オメガ3」に分類され、それぞれ異なる分子構造を持っている。
●飽和脂肪酸が多い…バターや牛肉
●不飽和脂肪酸
・オメガ9が多い…オリーブオイル、なたね油など
・オメガ6が多い…大豆油、コーン油など
・オメガ3が多い…えごま油、アマニ油、魚の油(EPAやDHA)など
「このうち、私たちの体がもっとも必要としているのが、オメガ3です。オメガ3は、体内でつくり出すことのできない『必須脂肪酸』です。だから、積極的に食事から摂っていかなければなりません」(オメガさと子さん、以下同)。
では、どうやって摂るか? オメガ3の油を多く含む魚(サケ、サバ、アジetc.)を食べればよいのだが、現代の食生活ではなかなか難しい。
そこで、オメガさと子さんが勧めるのは、毎日スプーン1杯のえごま油やアマニ油を飲むか、食べ物にかける方法。かけるのはサラダ、みそ汁、完成した料理、なんでもいい。ただし、オメガ3系の油は空気・光・熱で酸化しやすいので、食材を焼く・炒めるのに使うのではなく、食べる前にかけよう。
えごま油・アマニ油などを、スプーン1杯かける習慣を
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