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40代の4人に1人が貯金ゼロ…本当に自己責任なのか?

普段よりも、残高が増えている可能性アリ!?

 コロナ禍は家庭の財政を見直すチャンスでもあるという。 「自粛期間の巣ごもり生活で“不要不急”がわかったことはメリット。これまで貯金ができなかった人は、飲み代やタクシー代、被服費、旅行代など、今までの生活でどれくらいのお金を遊興費に使っていたかを振り返るいい機会です。FPとしては家計簿アプリをつけなさいと言いたいところですが、それができる人はそもそも貯金ゼロにならない。もしも収入が減っていないのであれば、この半年間は普段よりもお金が残っている可能性があります」  お金への無頓着さは、浪費家だけではなく貧困世帯にも当てはまる問題だと常見氏は言う。 「いざというときに頼れる仕組みがどれほどあるか。使用者も労働者もその知識が少ないなと思っています。持続化給付金や各種補助金の制度がわかっていない経営者もいますし、サラリーマンでも、普段から自分の退職金や年金について把握している人は少ないのではないでしょうか」  本当に困窮したときは、社会保障に頼ることを常見氏は推奨する。 「国の政策、会社の補助、家族・友人、『ほっとプラス』や『もやい』といった貧困に取り組むNPOなど、頼れるオプションはすべて利用してください。それと、そういうときに必要になるのが“心の支え”。通勤圏に実家があるなら戻るのも一つの手。なんとなく同棲を続けている彼女や疎遠になっている家族がいるのであれば、これを機会に、一度これから先のことを話し合ってみることを強くおすすめします」 ▼“貯金ゼロ”の割合 ・20代……18.6% ・30代……20% ・40代……23.2%  子供の教育費や住居費など、大きな出費が多い40代の貯金ゼロ率が20~30代よりも高い。 20代:n=1000、30代・40代:n=500 ※SMBCコンシューマーファイナンス調べ 「20代・30代・40代の金銭感覚についての意識調査2020▼コロナ感染症対策における収入変化 ・減った……45.8% ・変わらない……53.0% ・増えた……1.2%  収入が減ってしまった世帯が約半数。理由は「仕事の減少」「勤務先の休業」が多い。 全国20~60代の500世帯が対象、2020年3~5月 ※お金の情報サイト「まねーぶ」調べ  「コロナ禍家計調査」 【働き方評論家・常見陽平氏】 ’74年生まれ。働き方評論家、千葉商科大学国際教養学部准教授、いしかわUIターン応援団長。著書に『「意識高い系」という病』(ベスト新書)ほか多数 【ファイナンシャルプランナー・田野幸伸氏】 ’77年生まれ。ファイナンシャルプランナーほか、ニュースサイト「BLOGOS」編集長、ラジオディレクター、アパート大家。『たのっちのぶろぐ』でお得情報を紹介 <取材・文/週刊SPA!編集部>
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年収100万円で生きる-格差都市・東京の肉声-

この問題を「自己責任論」で片づけてもいいのか――!?
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