仕事

1日18時間勤務のタクシードライバーは“睡魔”といかに戦っている?

青山公園タクシー調整待機所

青山公園タクシー調整待機所。時間を問わず、休憩中のタクシーがズラリと並んでいる

タクシードライバーのオアシスも

 一度襲ってきた睡魔にはなかなか勝つことはできない。睡魔が襲ってくるまでの間にどれだけ準備をするかにより勝敗が決まってくる。タクシードライバーはどのような方法で睡魔との戦いに挑んでいるのか? ドライバーからアンケートを取った結果、以下の方法で睡魔と闘っている。 ①滋養強壮剤や栄養剤を飲む。 眠眠打破やエナージドリンク、ユンケルなど ②定番アイテムを使う ガムやキャンディー。いずれもミント系やハッカ系。フルーツ系などは逆効果。 ③コーヒー、紅茶、緑茶などのカフェインをとる。 コンビニなどで安価な錠剤のカフェイン剤なども売られておりより効果的 ④体操 外の空気を吸いながらリフレッシュ。身体中の血の巡りを良くする。 ⑤換気する 閉め切った車内では二酸化炭素が増え眠気をさそう。空調も外気の空気をとりいれる。  ちなみに少数であるが、このような闘い方をしているドライバーもいた。 ・目が冴えるツボを押す。 ・冷えたタオルや冷えピタなどを冷たいものを目に刺激を与える。 ・乗客と無理やり話す。 ・歌を唄う(ブルーハーツなどの激しい曲)  各自、様々な方法で睡魔と闘っているが、本当に眠いのであれば焼け石に水。これを言ってしまえば元も子もないが、すべて一時的なものである。やはり寝るに限る。  2度の周期リズム時に10分でも20分だけでも寝る。目を閉じるだけでも全然違う。負けず嫌いなドライバーはこういうだろう。睡魔に屈したのではない、睡魔と闘わないという闘い方をしたまでだと。  ただ、睡眠をとるにも場所に困る。都心のコンビニは駐車場がないところが多く、かと言って路上で停めての休憩は、交通監視員や警察、近隣住民の目もあって、うかうかゆっくりと休憩できない。  休憩場所に頭を悩ます中、都内数少ないオアシスとして有名なのが、青山霊園と青山公園近くにある「青山公園タクシー調整待機所」だ。待機所といっても路上に停める感じにはなるが、約140mにわたり タクシーに限り駐車違反に問われない という23区内でも珍しいスポットである。六本木、青山、西麻布が近いこともあり、休憩後に営業にすぐ戻れるのもよい。  タクシー会社入社時に普通の会社では想像もしないことを聞かれたことがある。同様に入社時の健康診断の時も。それは、診断前の自己申告書の記入欄のひとつに、クスリの使用歴の項目があったのだ。そのようなことが書かれているということは……そういうことである。ひと昔、眠気覚ましに使っていた人もいたと小耳に挟んだことがある。  今はそのような人の話を聞いたことはないが、先人たちの睡魔との闘いの名残りとしてその項目を残しているかは定かではない。今なお、タクシードライバーと睡魔との闘いは終わらない。物流ライター。ライター業の傍らタクシードライバーとして東京23区内を走り回り、さまざまな人との出会いの中から、世の中の動向や世間のつぶやきなど情報収集し発信する。また、最大手宅配会社に長年宅配ドライバーとして勤務した経験とネットワークを活かし、大手経済誌のWEB版などで宅配関連の記事も執筆する。タクシー・宅配業界の現場視点から、「物」・「人」・「運ぶ」・「届ける」をそれぞれハード(荷物・人)だけではなく、ソフト(心と気持ち)の面を中心に記事を執筆中。ブログ「吾は巷のインタビュアー!」
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