入社3か月で退職した新入社員「女一人の職場でキャバ嬢扱い…」
入社後、すぐに辞めてしまう新入社員は後を絶たない。先輩社員のなかには「根性が足りない」などと言う人もいるかもしれないが、新入社員にだって言い分はある。実際にどんな退職理由なのだろうか。新卒入社3か月で会社に三行半をつきつけたという、“新卒三か月でやめたマン”さん(Twitter:@pien20sotsu)に話を聞いた。
新卒三か月でやめたマンさん(女性、埼玉出身)は都内の大学を卒業したこの春、全国展開している大手不動産のグループ会社に総合職として就職した。
「不動産業界を志望して、ネームバリューのある大手企業に就職したいと思い、就活では給与や残業時間、有給休暇のとりやすさなどを重視していました。大学4年のGW前に3社から内定をいただき、最終的に3社の中でも福利厚生が充実していて、先輩社員の雰囲気が一番良かった会社に決めたんです。5月末という、かなり早い段階で就活が終わったので、周りからは羨ましがられましたね」
しかし、実際に入社してからは就活時代に聞いていた話と大きく異なる実態に戸惑うことが多く、特に配属の辞令が出た5月以降は会社への不信感を募らせる一方だったという。
「『男女比は半々くらいで若手も多い』『有給休暇も取りやすい』と聞いていましたが、実際は全く違いました。寿退社や出産後に異動する女性が多く、私が配属された職場の男女比は9:1くらい。始発で出勤してくる人や23時まで残業している人が多かったです。配属初日に先輩方から休日出勤も常態化していて、離職率が高く、中途採用の社員が半分を占めている実態を聞かされ、それほどの激務に怖くなりました」
彼女の就職先の会社が就活生に対して意図的に事実と異なる情報を伝えていたのかは定かではないが、部署などによって働きやすさの体感が大きく異なるケースも大企業では決して珍しくないだろう。
だが、ブラックな職場とホワイトな職場が同じ社内で混在する実態を正確に知ることは、全くの外部の人間からは難しい。
「配属先の新入社員は自分だけで、必然的に女1人なのでプライベートな話も根掘り葉掘り聞かれました。飲みの席では、キャバ嬢であるかのような気持ちになって、女は損だと思いましたね。新入社員の私は強制的に定時退社させられて土日も休めましたが、コロナの影響もあり、先輩社員はかなり大変そうで。もともと人一倍、人に気を遣う性格なので、先輩方の姿を見て将来の自分が心配になって、自分に何かできることはないか考えすぎてしまうことも、けっこうなストレスでした」
女一人の職場でキャバ嬢になった気分
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1988年生まれ道東出身、大学でミニコミ誌や商業誌のライターに。SPA! やサイゾー、キャリコネニュース、マイナビニュース、東洋経済オンラインなどでも執筆中。いろんな識者のお話をうかがったり、イベントにお邪魔したりするのが好き。毎月1日どこかで誰かと何かしら映画を観て飲む集会を開催。X(旧Twitter):@tsuitachiii
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