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引越しの高すぎる見積もり額に尻込みした結果「どえらい目に」

新居はエレベーターのないマンション。自力で荷物を運び汗だくに

 吉田さんは、時間があれば往復を頼めるかもしれないと、心の中で期待した。 「当日は、冷蔵庫やツインベッドなどの大物を入れたら、ほぼトラックは満杯になりました。それなのに、部屋の中の8割ほどの荷物が残る羽目に…。追加料金を払うから、運んでもらえないか頼んだのですが、その日は予約が詰まっていたらしく、引っ越し会社の人は荷物を運んだらさっさと行ってしまいました」  結局、残った荷物は吉田さんがカーシェアリングを利用し、新しい家と元の家の間を普通車で運んだそう。 「カーシェアリングも、安く済ませたいため、夜から早朝にかけての時間帯で借りました。普通車だったので、一回に荷物が6~8個しか乗りませんでした。娘と嫁の服や、おもちゃが入ったコンテナ型のクリアボックスが何個も出てきて泣きそうになりました」 引っ越し しかも新居は、中古マンションのためエレベーターが付いておらず、階段だという。これは地獄である。 「3階まですべて自力で、荷物を運びました。新しい家と元の家の距離は車で10分程度ですが、1日に一人で運べる限界は10往復ほどで、2日かけて20往復してやっと運び終わりました」

引っ越し作業を手伝わない嫁

 かなりの重労働に同情はするが、奥さんは手伝わなかったのだろうか? 「妻に荷下ろしを手伝ってもらうために一度車に乗せたのですが、マンションのロビーに荷物をすべて置いたままにして荷物を部屋に取りに行っているのを知って『盗まれたらどうするの』と激怒。結局妻は、見張り番としてロビーにいることに。誰もカラーボックスなんて盗まないと思いますが…。  引っ越し直後には、ルクルーゼの鍋がすぐ出てこないことでも喧嘩にもなりました。もうこれには懲りたので、引っ越しは業者に頼むのが一番と思いました」  結局、最初の引っ越し会社の見積もりとほとんど変わらない金額で大変な引っ越しになったそうだ。<取材・文/池守りぜね>
出版社やWeb媒体の編集者を経て、フリーライターに。趣味はプロレス観戦。ライブハウスに通い続けて四半世紀以上。家族で音楽フェスに行くのが幸せ。X(旧Twitter):@rizeneration
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