更新日:2020年11月21日 11:31
仕事

Uber Eatsと各フードデリバリーサービスの配達報酬を比較。稼げるのは?

 隙間時間の副業として注目されているフードデリバリーサービスの仕事。圧倒的に知名度と配達員の数が多いのはUber Eatsだが、それ以外にもfoodpanda出前館Woltなどのサービスも続々と海外から日本に上陸している。
エミリア・ヴィフ・チェンコさん

Uber Eatsとfoodpandaで配達員をしている、エミリア・ヴィフ・チェンコさん(Twitter:@Emiria_v39)

 そこで今回は配達員として働くのであればどのサービスが良いのか比較しつつ、実際の配達員たちの声を聞いてみた。

配達員はどのサービスを使うべき?

 まずは、それぞれの基本情報から紹介しよう。【※データは執筆時点(11月16日のものです)】 ●Uber Eats(ウーバーイーツ):日本国内で圧倒的シェア 【サービス開始】2016年9月 【配達員の呼び方】配達パートナー 【配達員の登録手順】 1.サイトからアカウント登録 2.書類の提出 3.電話サポートによるアカウント有効化 4.配達用バッグを用意(純正品はAmazonで5000円) 【稼働時間】9:00~24:00 【入金】週1回  支払い体系は東京23区の場合、「受け取り料金300円+受け渡し料金170円+距離料金:150円/㎞ーサービス手数料35%」。これにプラスして、雨の日やランチタイム時に報酬が1.1~2倍ほど上がることがある。 ●出前館:高めに設定された1件ごとの固定金額  出前館はアルバイトと業務委託の2つの配達方法があり、ここではUber Eatsと同じ業務委託の働き方について記す。 【サービス開始】2000年10月 【配達員の呼び方】配達パートナー 【配達員の登録手順】 1.サイトから申し込み 2.説明会への参加 3.アプリ研修 4.研修修了確認テスト後アカウント発行 【稼働時間】11:00~15:00、17:00~22:00 【入金】月2回 支払い体系は1件当たりの一律設定で、関東の場合724円。その他サービスにあるような、プラスで報酬がアップする仕組みはない。また配達用のバッグの支給はなく、自分で用意する必要がある。 ●Wolt(ウォルト):時給保障と補償制度が手厚い 【サービス開始】2020年3月 【配達員の呼び方】配達パートナー 【配達員の登録手順】 1.サイトからアカウント登録 2.「登録説明会」への予約と参加 3.「登録説明会」参加後メールが届いたら、「専用アプリの使い方とグッズ受け渡し会」を予約、参加 4.グッズ一式(配達バッグ1個・Tシャツ2着・ジャケット1着・帽子1個)が5000円(※返却すれば返金されるデポジット制) 【稼働時間】日~木:10:00~22:00、金~土:10:00~23:00 【入金】月2回  料金体系は23区の場合、1配達完了で450円(土日の11~14時、17~21時は550円)だが、特筆すべきは1150円(週末1350円)の時給保証があること。サービス手数料はかからず、長距離料金として1.5km以上、100mごとに15円が加算される。  さらに、配達中に事故を起こしてしまった場合の「傷害見舞金制度」、対人・対物事故への「賠償責任保険」など無償の補償制度があることも安心して配達できるポイントだろう。さらに、登録時に20問の適正テストが行われ18問以上正解しないと配達パートナーになれないなど、問題視されがちな“配達員のモラル”への配慮がうかがえる。 ●foodpanda(フードパンダ):グッズ一式が無料、時給保障も 【サービス開始】2020年9月 【配達員の呼び方】配達ライダー 【配達員の登録手順】 1.サイトからアカウント登録 2.業務委託契約書を確認して同意 3.研修を受ける 4.グッズ一式(長袖Tシャツ2枚、バッグ、レインコート、自転車登録の場合ヘルメット)を受け取る(※無料) 【稼働時間】8:00~24:00 【入金】週1回  支払い体系は距離・配達エリア・配達時間・配達車両・配達員のランクに応じて決まるが、その詳細は公には明かされていない。配達員には事前に報酬金額が提示されるので確認して受けるかどうかを決めることが可能。特筆すべきはシフト制であること。空きがあれば当日15分前まで入れることができる。  配達員のランクシステムは「1~6」までのランクがあり、通常は4からのスタート。上位ランクなら更に報酬が上がる。ランクは「応答率(40%)=どのくらい断らないか」「予定と実績(40%)=どのくらい稼働しているか」「ピーク時間(20%)=ピーク時間にどのくらい勤務しているか」で決まるようだ。  さらにWolt同様に時給保障があり、配達がなくても1時間あたり原付バイク1000円、自転車900円の時給が保証される。

後発サービスのほうが報酬は高め

配達員 このように、圧倒的シェアを誇るUber Eatsに対して、出前館では1件あたりの金額を少し高めに固定することで配達員を焦らせずに事故を防ぐ仕組み、日本では後発のWolt・foodpandaは時給保障で配達員を集めようとしていることがうかがえる。  さて、配達員の多くは、Uber Eatsとの掛け持ちで複数のデリバリーサービスを活用している印象だ。そこで今回は配達員たちに、Uber Eatsと比較したそれぞれのメリット・デメリットを聞いた。
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配達員たちのリアルな声
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インタビュー・食レポ・レビュー記事・イベントレポートなどジャンルを問わず活動するフリーランスライター。コンビニを愛しすぎるあまり、OLから某コンビニ本部員となり店長を務めた経験あり。X(旧Twitter):@KA_HO_MA

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