夫の実家で義母と大バトル、そして離婚。年末年始の帰省はつらい
もうすぐ2020年も終わりを迎える。今年は新型コロナウイルス感染拡大の影響もあり、自粛生活やテレワークなど、通年とは違う1年だったのではないだろうか。
今年の年末年始は、実家に帰省するか悩んでいる人も多いはずだ。この時期の帰省といえば、新幹線の大混雑や、悪天候による遅延が風物詩的なニュースとして扱われることも少なくない。さらには、“帰省うつ”という言葉もあるように、さまざまな事情から実家に帰るのが苦痛という人もいる。そこで今回は、年末年始の帰省にまつわる悲惨体験を紹介しよう。
飯島晴子さん(仮名・40代)が、秋田に住む甥っ子を預かり、新潟の実家まで帰省した際の過酷な道のりを赤裸々に語ってくれた。
「甥っ子と秋田駅のホーム。13:00発の電車が強風で遅延し、27分遅れで発車しました」
なんとなく嫌な予感がした飯島さん。
「通常なら30分ほどで次の停車駅に着くのですが、秋田駅を出発してから徐行と停車を繰り返し、強風のためしばらく停車するアナウンスが流れました。それが、4時間27分もの長時間立ち往生する事態となったのです」
飯島さんは、本来なら1時間以上も前に新潟駅に着いているはずなのに、全く動かない電車に困惑していた。多くの乗客も苛立ち、車掌に食って掛かる人もいたという。
「甥っ子は携帯ゲームをするなどして辛抱強く我慢していましたが、バッテリーも切れてしまい仮眠するしかありませんでした」
僅かながら進んでは止まりを繰り返す。やっとJRの駅に到着したのは発車から7時間42分も経過した頃だった。そこから、JRが手配したバスに乗り換えて新潟まで向かうことになった。
「真っ暗な駅に乗客全員が降ろされました。乗り換えるバスを探すと、皆が思い描いていた大型バスではなく古いマイクロバス2台。驚きましたよ。あちらこちらから怒りの声が上がりました。だって帰省ですから、ほとんどの乗客がキャリーケースやら大荷物だったのですから。マイクロバスにそれらを積む余裕なんてないんです」
秋田駅まで戻るマイクロバスも用意されたそうだ。しかし、ここまで待たされた挙句、戻されることを良しとする人はいなかった。
全員がぎゅうぎゅう詰めのうえに、重いキャリーケースなどを膝の上に抱えて新潟駅を目指すことになった。
「乗り込む際にお茶とパンの支給がありました。でも身動きできないので誰も口にすることができず、疲れているのに空腹で眠れないという最悪な状況でした」
一刻も早く新潟駅に着いてほしいと願うばかりだったという。しかし、苦しい状態はさらに続き……。
「こんな時に、不慣れなドライバーが道を間違えたのです。冬の峠で遭難するのではないかと恐怖を覚えましたよ。しかもマイクロバスは一向に高速道路は使わずに一般道を進むんです。さすがに甥っ子は疲れ果て寝てしまいました」
甥っ子に可哀相な思いをさせてしまったと反省する飯島さん。こうなったら、なるようにしかならないと腹をくくった。そして飯島さんも目を閉じてうとうとし始めた、その時……。
「急に停車したので何事かと思っていたら、とある駅で何名か降ろすとのことでした。補助椅子まで満席で、車内から数名の乗客と荷物を降ろすのに全員が協力しなければならない状況でした。ここでも大幅な時間ロスです」
そして目的地の新潟駅に到着したのは深夜2時30分だった。秋田駅を出発してから13時間も経過していた。もうこんな経験は二度としたくないと飯島さんは嘆いた。
電車が9時間半の大遅延
出発から13時間で実家にゴール!
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2016年よりライター活動を開始。出版社にて書籍コーディネーターなども経験。趣味は読書、ミュージカル、舞台鑑賞、スポーツ観戦、カフェ。
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