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土屋太鳳が考える、俳優業を生き抜くために必要なもの

近年、数多くの作品で主演を務め、美貌と演技に磨きがかかる女優の土屋太鳳。Netflixのオリジナルシリーズ『今際の国のアリス』では、謎の世界で過酷かつ残酷な“げぇむ”に挑むウサギ役を演じている。コロナ禍で現実世界も目まぐるしく変化した2020年の終わりに、いま彼女が真摯に思うこととは―― 土屋太鳳

壁を乗り越えるには愛情が必要かな

 Netflixで配信中のオリジナルシリーズ『今際の国のアリス』で、山﨑賢人とW主演を務めている土屋太鳳。ある日突然放り込まれた謎の世界で、生き残りをかけた過酷な“げぇむ”に挑むウサギ役を演じている。 土屋:彼女は尊敬する父親を失い、自分の生きる意味を見失っている女性。一見、たくましく見えるけど、それはあいた心の穴を隠すための強さなので、逆に彼女のなかの“弱さ”を意識ながら演じました。私ですか? 体力には自信がありますけど、すごい寂しがり屋なので、そもそもそんな状況に耐えられないでしょうね。  俳優の世界もある意味でサバイバルレース。高い壁を乗り越えるために必要なものは何か? 土屋:やっぱり“愛情”なのかな……。私の祖父は戦争から帰ってきても、「自分だけ生き残ってしまった」とずっと後悔していたんです。ですから、もし相手を大切に思っていたら、その気持ちをキチンと言葉にすることが大事ですし、最後は言葉にしないと愛は伝わらないと思います。
土屋太鳳

冬は好き?「好きですよ。ツンとする朝の冷たい空気も好きですし、夏よりファッションアイテムが増えるじゃないですか。いつかモコモコした服が似合うように頑張ります(笑)」

 今年1年、さまざまな災いをもたらした新型コロナだが、気づかされたこともあったという。 土屋:ありえないと思っていたことが起きて、何もできなくなるときが本当に来るんだと思い知らされました。でも、その分、大切なものを大切に思って生きる日常がすごく実感できたというか。私にとって大切なことは、“食べる”とか“走る”とか。自粛中は走れない代わりに家で踊ってました。  気持ちを言葉にし、自分自身を見つめ直す。そう語る彼女のまなざしは、生きる強さを感じさせてくれる。 【土屋太鳳】 ’95年、東京都生まれ。主な代表作はドラマ『まれ』『下町ロケット』『チア☆ダン』、映画『兄に愛され過ぎて困ってます』『トリガール!』『8年越しの花嫁 奇跡の実話』『となりの怪物くん』『累-かさね-』『春待つ僕ら』など。最新主演映画『フード・ラック!食運』が公開中、主演ドラマ『今際の国のアリス』はNetflixにて独占配信中 撮影/中村和孝 ヘアメイク/尾曲いずみ スタイリング/トリイクニコ 取材・文/中村裕一 衣装/SHIROMA、Jouete ※週刊SPA!12月15日発売号より
株式会社ラーニャ代表取締役。ドラマや映画の執筆を行うライター。Twitter⇒@Yuichitter
週刊SPA!12/22号(12/15発売)

表紙の人/ 土屋太鳳

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