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Amazonギフト券の「額面割れ販売」でトラブル多発、利用無効化で大損する人も

振り込め詐欺と電子ギフト券

 振り込め詐欺の手口として「電子ギフト券で送金させる」という手段がある。  銀行口座への振り込みは足跡がついてしまうが、ギフト券のコード番号を送らせるという手段なら、なかなか足はつかない。ギフト券を何度も購入しようとした客に声をかけ、振り込め詐欺を見抜いたコンビニ店員が警察署に表彰されるということはよくあるが、逆に言えば「ギフト券を悪用する詐欺」は頻繁に発生しているのだ。そのギフト券は、犯罪集団によって転売される。  Amazonの「転売ギフト券無効化措置」は、悪質な振り込め詐欺に対処するものでもある。そして転売サイトには、不正な手段で得たギフト券が今も数多く出品されているはずだ。

国民生活センターも注意喚起

 国民生活センターも、ギフト券の転売に対して注意喚起を行っている。 “いったん、電子メールなどでカード番号を送ってしまうと、送信相手はメールの着信と同時にカード番号を知ることができ、すぐにギフト券を使える状態となります。取引に問題があると後からわかった時には、ギフト券がさらに転売されていることも多く、取り戻すことは非常に困難です。ほとんどの電子ギフト券の規約では、転売や換金は禁止行為とされているため、買い取りによるトラブルの救済を求めても、規約違反により発行元や運営会社の協力を得ることができません。買い取り業者へ送った電子ギフト券は換金されないまま、手元に戻らなかったという事例もあります”(国民生活センター)
国民生活センター

画像は、国民生活センターより

 犯罪の片棒を担いでしまわないためにも、目先の安値に惑わされないようにしたい。<文/澤田真一>
ノンフィクション作家、Webライター。1984年10月11日生。東南アジア経済情報、最新テクノロジー、ガジェット関連記事を各メディアで執筆。ブログ『たまには澤田もエンターテイナー
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