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千原ジュニアが語る、“流行語”の難しさと面白さとは?

―[大J林]―
『週刊SPA!』誌上で3年3か月にわたって連載された『大J林』が、12月18日についに書籍として発売開始!〝笑いの大辞典〟を編さんした千原ジュニアのインタビュー、今回は中編をお届けする。  『大J林』は632ページ、220もの新語・造語が詰まっているのだが、そこから派生して今回は「芸人と流行語」について深く語ってもらった。

自分発祥の言葉を叫び続ける〝図太さ〟や〝ガサツさ〟が僕にはない

――『大J林』には220もの新語・造語が詰まっているわけですが、芸人にとって自分のフレーズが流行るのは嬉しいですか? その反面、流行りすぎても十字架になってしまうパターンもあると思うのですが。 ジュニア 言葉に関していうと、流行してるようじゃだめでしょうね。それはつまり、〝流れていく〟ってことですから。20~30年前ワインブームというのが日本に起こりましたが、もうお酒のひとジャンルとして完全に定着しました。もう誰もブームとはいわない。そんなふうに、〝もうそこにある〟言葉にならないといけないと思いますね。 ――以前、何かを食べてコメントを求められた際「美味(びみ)ぃ~~!」という造語を、ジュニアさんはよく使っていましたよね。 ジュニア 言ってましたねえ。でも途中で言うのが恥ずかしくなってきて、やめてしまったんですよ。だから自分のギャグを持ってる人は、本当に凄いと思いますね。どんな場面でも、たとえウケないとわかっていたとしても、そのギャグをやるわけですから。自分にはなかなか真似できないことだと思います。だから自分の作った新語や造語を使い続ける、ある種の〝図太さ〟や〝ガサツ〟さがないと流行語にはならないでしょうね。

「今定着している言葉も最初は”ボケ”だったのかもしれない」

――でも『大J林』にも収録されている【左脳洗ってこい】なんて流行りそうですよね。ジミー大西さんにワケのわからないことをバーッと言われたとき、ジュニアさんが「ちょっと左脳洗ってきてもらっていいですか?」と言ったというこの言葉、凄く面白いですし(笑)。 ジュニア でも、そんな言葉ってあると思うんですよ。最初はボケで言ったつもりなのに、それが広まりいつの間にか定着した言葉って。それそこ「どんな神経してんねん」というのも、最初はボケで言ったと思うんですよ。神経という言葉を使って人を揶揄するなんて、相当センスのいいボケで。いうたら「どんな赤血球してんねん!」と変わらないと思いますね。今のはボケで言いましたが、それが浸透してしまえば普通の言葉になるのですから。  あと「愛車」という表現は日本にしかないそうです。「愛妻」や「愛犬」はわかる、でも「愛車」って。生き物ではないメカを愛するわけですから、最初にこれを言い出したのもボケだと思うんです。これも長年着てるジャンパーを「これ、俺の〝愛ジャン〟やねん」と言ってるのと一緒で。 ――では「左脳洗ってこい」も使い続ければ、いつかはスタンダードな言葉に? ジュニア まあ「左脳洗ってこい」みたいな今までになかった言葉よりは、俺がたまに使う「でしょうね!」「美味ぃ」は既存の言葉のアレンジなので、まだそっちのほうが使い続けられるというか。
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志村けんさんとジュニア親子の数奇な縁
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