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緊急事態宣言で大阪の夜の街は…「同業者同士の潰し合い」を心配する声も

同業者同士の潰し合いを懸念

yoru そんな中、近隣の他のスナックで働く女性からはこんな声も。 「緊急事態宣言が発令されたら、うちの店では常連客の予約営業のみ行うつもりです。午後8時までなんて、どんなに営業開始時間を繰り上げても1時間ほどしか開けられないし、完全に閉めたとして1日6万円の協力金をもらってもアルバイトの子達にまでお給料をあげることができないので……。今は午後9時を過ぎても看板を消して営業しているのですが、近隣の飲食店が時短営業に協力していない店を密告する、なんて話も聞くので警戒しています。  中には客のフリを装って巡回しにくる同業者もいるというのでタチが悪いです。なので、私達も今は新規の客はお断りするように。もし、やむを得ずに入店させてしまったときは、必ず連絡先を聞くようにしています。まさに同業者同士の潰し合いです」  緊急事態宣言前から諦めて休業する店、営業時間を密かに延長するも自粛警察や同業者からの密告に怯える店など、真っ二つに別れる大阪の夜の町。時短営業に違反することはもちろん問題である。しかし、こういう状況だからこそ同業者同士は協力しあうべきなのではないのだろうか。なんとも、やりきれない思いである。<取材・文/カワノアユミ>
東京都出身。20代を歌舞伎町で過ごす、元キャバ嬢ライター。現在はタイと日本を往復し、夜の街やタイに住む人を取材する海外短期滞在ライターとしても活動中。アジアの日本人キャバクラに潜入就職した著書『底辺キャバ嬢、アジアでナンバー1になる』(イーストプレス)が発売中。X(旧Twitter):@ayumikawano
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