ホステスの“コロナ貧困”事情「月収50万円が15万円。外食は客との同伴のみ」
11の都府県に緊急事態宣言が再発令されたことにより、夜の街はふたたび、時短営業や休業を余儀なくされている。
緊急事態宣言が再発令された大阪で、窮困にあらがう北新地のホステス・マイさん(仮名・25歳)に話を聞いてみた。
「北新地のラウンジに勤めて3年、コロナが感染拡大する前の時給は5000円で月収は50万~60万円ほど。それが、4月の1度目の緊急事態宣言で店が2か月間の休業に入り収入はゼロに。貯金はほとんどしていなかったのですが、確定申告をしていたのが唯一の救いでした。
100万円の持続化給付金をもらうことができたのですが、家賃が11万円もするんです。同じく北新地で働く友人は実家に帰ったり、家賃の安いエリアに引っ越したと言っていました。私も引っ越しを考えたのですが、そのときはまだ宣言が解除されたら以前のような生活に戻ると思っていたんです」
緊急事態宣言中、巷では「17 Live(イチナナライブ)」や「Pococha(ポコチャ)」など店が休業になったキャバ嬢達がライブ配信で収益を得ていた。マイさんも生活の足しにライブ配信を始めたというが。
「有名なキャバクラに勤めているライバーばかり注目されて、私達のように普段サイトで顔出しをしていないラウンジ嬢には視聴者がまったく付かなかったんです。ラウンジのお客さんに見てほしいと連絡しても『在宅勤務中で嫁も子供もいるのに見れるわけないだろ』と、冷たくあしらわれました。お客さん達も急なテレワークの対応に追われて余裕がなかったんだと思います。結局、ライブ配信ではほとんど収益を得ることができずやめてしまいました。生活費だけで給付金のほとんどが消えてしまいましたね」
緊急事態で収入がゼロに…
ライブ配信も失敗
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東京都出身。20代を歌舞伎町で過ごす、元キャバ嬢ライター。現在はタイと日本を往復し、夜の街やタイに住む人を取材する海外短期滞在ライターとしても活動中。アジアの日本人キャバクラに潜入就職した著書『底辺キャバ嬢、アジアでナンバー1になる』(イーストプレス)が発売中。X(旧Twitter):@ayumikawano
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