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ライブがなくても「稼げる/稼げない」アイドルの明暗、コロナ禍でくっきり

 緊急事態宣言の影響を大きく受けた職業のひとつに「アイドル」がある。特にステージでのライブを中心に活動するライブアイドルたちは、依然としてイベント開催自粛が相次ぐなど、厳しい状況だ。困窮した挙句、引退するアイドルも少なくないなかで、「むしろ今が儲かっている」と話すアイドルもいる。コロナ禍で分かれた「明暗」とは……?

コロナ禍で分かれた明暗「ぶっちゃけ儲かってます」

ステージ

※写真はイメージです(以下同)

「あんまり大きな声では言えないんですが、コロナ禍でぶっちゃけ儲かってます」  ライブアイドルの珠里さん(29歳・仮名)が声を潜める。彼女は人気ユニットのメンバーで仕事はアイドル1本。活動のメインでもあるライブが満足にできない今、いかにして生きているのか。 「極端に儲かったわけではないけど、“たくさん働かないでも収入が安定している”っていう表現が正しいかもしれないですね」  緊急事態宣言前は月10本以上のライブをこなしていた。事務所からもらえるギャラは、「チェキバック」がメイン。物販で1枚1000円で売り、その半分が彼女の取り分となる。「月12万円~15万円はもらっていたかな」と珠里さん。それが失われた形となるが――。

物販の売上増「推しが金欠に負けて引退したらどうしよう」

「まずは持続化給付金です。本当に収入がなくなったんで、申請がすんなり通りました。私は実家暮らしなので、100万円あれば5か月は余裕でした」  ライブができなくなったことで、チェキやグッズなどの物販をオンラインで始めた。すると、以前よりも売上が伸びたという。 「ファンたちが『推しが金欠に負けて引退したらどうしよう』と思ってくれたのか、いつもの倍買ってくれる人も多かったです。ライブに行けなくて寂しいという気持ちもあると思います。  あとはライブ配信ですね。事務所の紹介で条件が良いところと契約できたんで。時給も出るし、バックも良い。元々のファン以外にも、“新規の配信者が好き”という視聴者もいるので、思っていた以上にうまくいきました」  現在の収入は平均20万円をこえるという珠里さん。2回目の緊急事態宣言が発令されてからは、さらにライブに対する意欲が薄れてしまったという。 「ライブも楽しいんですが週末3現場ある(3回ライブがある)と、朝から重たいキャリーケースを持って移動して、稼ぎが良くても15万円。それが今は自宅で好きな時に配信できるし、サインを書いたチェキを郵送するだけで月収20万。それならば、今のほうがいいなって」  現在、月に数本のライブはあるが、密対策のために客入れが満足にできない状態。売上もテンションも以前の3分の1だとか。 「私、実は年齢をごまかしているんです、本当は32歳。今、ライブアイドルで30代ってそんなに珍しくはないけど、前みたいにライブができなくなって、いろいろ考える時間が増えて。ソロで活動できるほどの芸もなければ、演技やグラビアもできない。今のユニットでメジャーデビューまでいくのは厳しいだろうから、このまま配信を続けながら婚活するのもいいかなって」
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バイト先が休業、ライブ配信もうまくいかない…
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