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Google Mapのクチコミ低評価に怒る飲食店長「ほとんど嘘か思い込み」

クチコミは絶対ではない

低評価 だが、そこにも「現実の壁」が立ちはだかる。そのクチコミが真実なのか嘘なのかを審議する術がない以上、大衆はクチコミに書かれている内容を重視する。低評価がそのまま集客の低下につながってしまう、という現実があるのだ。 「ただでさえ日本の接客業はカスタマーに逆らえないのに、真偽を検証できないクチコミにも圧迫されている状態です」  飲食店に対するネット上の評価がいかにいい加減か、ということは海外のライターも検証実験を行っている。  イギリスのライター、ウーバー・バトラー氏は旅行情報サイト『トリップアドバイザー』で『The Shed at Dulwhich』というレストランを掲載した。この店舗はバトラー氏が運営するものだが、実際は自宅の裏側にある物置小屋をレストランと偽った代物。飲食店として営業したことは一度もない。  友達に頼んで、偽レストランへの高評価クチコミを書いてもらう。するとそのクチコミを見た人から予約希望の連絡が舞い込んでくるようになった。そしてバトラー氏の偽レストランは、トリップアドバイザーのクチコミランキングのトップに君臨してしまった。  つまり、「クチコミは絶対ではない」ということは、頭の片隅に入れておくべきだろう。

投稿者の顔は知られている

 Aさんは最後に、こう強調した。 「クチコミに“店員がこんな無礼を働いた”ということが書いてあれば、我々は即座に事実確認を行います。これは信じてください。そして映像がある以上、たとえ匿名の書き込みでも“ああ、この客があのクチコミを書いたんだな”ということが分かってしまいます。そういう意味でも、ネットに匿名はあり得ないんですよ」 <取材・文/澤田真一>
ノンフィクション作家、Webライター。1984年10月11日生。東南アジア経済情報、最新テクノロジー、ガジェット関連記事を各メディアで執筆。ブログ『たまには澤田もエンターテイナー
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