恋愛・結婚

ギリ見せないで稼ぐ女性YouTuberたち。規制との攻防戦のウラ側

「YouTubeが急に厳しくなったのは2019年の春頃」

微エロYouTuber

広瀬ゆうさん

 一方で、複数の動画配信サイトで稼いでいるのが広瀬ゆうさん。’19年6月28日に、FC2ライブチャットで局部を露わにした動画を配信したとして公然わいせつ罪で逮捕。30万円の罰金を支払い、同年7月17日に釈放された。 「まさかあんなに大ごとに発展するなんて思ってもいませんでした」  その教訓から、現在は「映像送信型性風俗特殊営業の届出確認書」を警察から得てエロ動画を配信している。  YouTubeでは“微エロ”をテーマに、エクササイズや商品紹介をしながら、時たまパンチラ。はいている下着は普段使いのものにこだわっている。 「YouTubeが急に厳しくなったのは2019年の春頃です。管理者側だけ見られるのですが、アップロードした後の動画には、広告制限、あるいは広告不適切を示す黄色いマークが必ずと言っていいほどつくようになりました。  また、サムネイルの画像に対して“ノーパンに見える”“座っているときの影で下着をはいているのかわからない”と2回ほど警告を受けたことがあるので、肌と同色系と黒の下着の着用は避けています」

主戦場はコンテンツ提供者とファンを繋ぐ「OnlyFans」

微エロYouTuber 登録者数が40万人以上いる彼女でも、主戦場は別にある。コンテンツ提供者とファンを繋ぐソーシャルメディア「OnlyFans」で、インスタグラムを18禁サブスク型にしたようなサイトだ。 「YouTubeで着用した衣装や、取り上げた大人のおもちゃを使用したオナニー動画を配信しています。YouTubeのチャンネル登録者40万人突破記念としてFC2の過去の配信動画を公開することも、稀にあります」  OnlyFansでの売り上げは世界ランク上位に食い込むほど。すべての動画配信サイトの稼ぎを合わせると、年間で高級外車フェラーリ数台分というから驚きだ。  このように、YouTubeはエロで稼げる場ではなく、その販売が許された他のサイトへの“つなぎ役”になりつつあるようだ。 「動画配信会社の独自の基準と、個人の表現の自由の権利、これらの折り合いをどうつけていくかは、社会の課題でしょう」と園田氏が指摘するように、エロ規制の攻防からはしばらく目が離せそうにない。裏側の攻防を知ったうえで見る微エロ動画は、一味違うはずだ。 【奈良岡にこさん】 女優兼YouTuber。愛称は”奈良岡しこ”。「奈良岡にこChannel」では、Fカップの抜群のスタイルを生かし、肌に密着したキャミソール姿やビキニ姿など、ギリギリを追求したコンテンツを配信している。Twitter:@miso_nico 【あんなさん】 ”美”に対する探究心が強く、「あんな美意識ちゃんねる」を運営するYouTuber。”丸見え”や”透け透け”など、着用したままでの下着レビューを中心に配信している。Tバックが多い。Twitter:@annabiishiki 【広瀬ゆうさん】 パンチラYouTuber。「広瀬ゆうちゅーぶ」では、パンチラを誘うチャレンジ系コンテンツを主に配信。「タイトスカートからベージュのストッキング越しに覗く白系パンチラは好評」だという。Twitter:@Yu_Hirose1212 微エロYouTuber【園田 寿氏】 甲南大学法科大学院教授。弁護士。性表現に関する法律及び犯罪に精通。著書に『エロスと「わいせつ」のあいだ 表現と規制の戦後攻防史』(朝日新書)など <取材・文/谷口キンゾー>
1
2
3
おすすめ記事
この記者は、他にもこんな記事を書いています