ライフ

「自分たちはパワハラまがいの説教されてきたのに…」40代・50代会社員、板挟みの葛藤

収入は上がらないのに大黒柱のプレッシャー

イケてる中年

※画像はイメージです

 さらに、こんな声もある。 「親の世代は普通の会社員でも戸建てが買えたし、自分もそこで育ってきました。でも、今は狭いマンションがやっと。子供の成長とともに自宅に居場所はなくなるし、かといって住宅ローンや教育費が安くなっているわけでもないから、会社に居場所がなくても、定年までしがみつかないといけない。こんな状態があと20年、30年続くなら、人生100年時代なんて地獄ですよ」(44歳・流通)  こうした悩みの背景を、ビジネスコンサルタントの大塚寿氏は「社会的な問題」と指摘する。 「諸悪の根源は収入が少ないこと。自分たちよりも上の世代は『働いていれば管理職になり、それなりの給料をもらって戸建てに住み、子供を育てながら飲み歩いたり、趣味に生きたり』という余裕がありました。  しかし、40代、50代の半数以上が年収600万円未満となった今、そうしたライフモデルは実現不可能です。ところが、男女間の雇用格差が残っている世代でもあるので、家計における男性の責任は依然として重い。  結果、給料は上がらないのに、住宅ローン、教育費、老後資金など『稼ぐこと』へのプレッシャーばかりがのしかかるという悲惨な状況です」

在宅時間が増え、仕事と家庭の板挟みに

 夫婦問題カウンセラーの高草木陽光氏は、こうつけ加える。 「一昔前の仕事中心の価値観とイクメン推進の社会的風潮の狭間で、板挟みになっているのが今の40代、50代。特に、コロナ禍で自宅にいる時間が増えたことで、これまで仕事を理由に先送りしてきた問題に直面せざるを得なくなっており、早急な意識改革が求められています。  夫に早く死んでほしいと願う『デスノート』がネットで盛り上がるなど、放置すればするほど、家庭での居場所は失われていきます」  構造的、社会的に生きづらさを抱える40代、50代。だが、「仕方ない」では“中年地獄”から抜け出せない。
イケてる中年

豊田義博氏

【ライフシフト・ジャパン取締役 豊田義博氏】 リクルートワークス研究所特任研究員。高知大学客員教授。共著に『実践!50歳からのライフシフト術―葛藤・挫折・不安を乗り越えた22人』(NHK出版)など
イケてる中年

大塚 寿氏

【ビジネスコンサルタント 大塚 寿氏】 エマメイコーポレーション代表取締役。著書に『できる40代は、「これ」しかやらない 1万人の体験談から見えてきた「正しい頑張り方」』(PHP研究所)など
イケてる中年

高草木陽光氏

【夫婦問題カウンセラー 高草木陽光氏】 HaRuカウンセリングオフィス代表。カウンセリング数は8000人超。著書に『なぜ夫は何もしないのか なぜ妻は理由もなく怒るのか』(左右社)など <取材・文/週刊SPA!編集部 撮影/髙橋慶佑>
1
2
おすすめ記事