更新日:2021年05月12日 18:22
仕事

高級ホテルのワーケーション、どれだけ仕事がはかどる? 自腹で体験してみた

ノートPCにプラスαで用意したい

ワーケーション

今回はノートPCとスマホを2台ずつとiPadを持参した

 ノートPCに加えて、もう1〜2画面あると作業効率がアップする。今はモバイルディスプレイが安く手に入るようになっているし、Macであればサイドカー機能でiPadを拡張ディスプレイとして利用できる。もちろん、PCを2台持参するのもいいだろう。  筆者の場合、海外出張の際は、万一の故障に備えてPCを2台持っていくようにしている。加えて、普段使っているキーボードやマウスがあるなら、それもあったほうがいい。やはり手に馴染んだデバイスでないと、細かい操作でストレスを感じてしまうためだ。  ちなみに、HDMIケーブルを持参して、ホテルにあるテレビにつないでセカンドディスプレイにするという技もあるのだが、場所を移動できないので、いい感じに使えることは少ない。今回のホテルニューオータニはアナログビデオ入力のRCA端子しかなく、どちらにせよつなぐことはできなかった。  予想以上に気分転換という効果は大きかった。人との交流はないが、それでも自宅とは異なる環境で仕事をするというのは新鮮だ。事務所のアーロンチェアと異なり、普通の椅子なのでやや腰に負担がかかるがそれ以外は快適そのもの。
ワーケーション

こんな環境なら36時間仕事をするのも嫌じゃない

 集中力も問題なしどころか、向上している感じもする。これは、とにかく静かなためだ。事務所は木造なので、静かではあるが風や車、飛行機などの音が聞こえることもある。普段は気にしていないのだが、高級ホテルの無音環境だとさらに集中できるようだ。  家だと、しょっちゅうお茶を作りにキッチンに行ったり、犬と戯れたり、なんなら掃除を始めたりと誘惑が多い。ホテルだと、仕事をするしかない、という環境になるので、気が散らなくていい。  ビデオ会議も家族の目などを気にせず、堂々とスピーカー出力で参加できる。高級ホテルであれば、防音もしっかりしているのでセキュリティも問題なし。部屋が汚れていると言う人も、ホテルのワーケーションであれば、堂々と写せるだろう。

仕事のパフォーマンス20.7%上昇のデータも

 NTTデータ経営研究所とJTB、日本航空が2020年7月に行ったワーケーションの効果検証実験によると、ワーケーション実施中は仕事のパフォーマンスが20.7%も上昇したという。しかも、終了後5日間効果が持続する。この結果は、実際に体感した状態とマッチしていて、納得だ。  さらに、「職業性ストレス(心身のストレス反応)」もワーケーション開始後に低減していました。「活気」が向上し、「不安感」は低減した。そして、こちらも効果が5日間持続した。ただし、「疲労感」は下がりにくい傾向があるという。こちらも、全部同じように感じた。
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ワーケーションすると仕事のパフォーマンスは向上する。画像はNTTデータ経営研究所が公開したワーケーションの効果検証を目的とした実証実験の結果より

 気になる価格は36時間1室1名3万3000円から。二人だとプラス4000円となる。さらに上のランクの部屋や60時間プランも用意されている。  今回、半分記事ネタ、半分家族へのプレゼントという感じで利用してみたのだが、想像以上に仕事が捗るし、筆者もリフレッシュできた。この原稿は2日後に書いているが、ワーケーション後5日間パフォーマンスが上がるというのも実感している。  わざわざ他の所に金をかけていく意味がわからない、というのはとても同感だったのだが、実際にやってみると意見が真逆になった。ワーケーション、お勧めです。<文/柳谷智宣>
お酒を毎晩飲むため、20年前にIT・ビジネスライターとしてデビュー。酒好きが高じて、2011年に原価BARをオープン。2021年3月には、原価BAR三田本店をオープンした。新型コロナウイルス影響を補填すべく、原価BARオンライン「リカーライブラリー」をスタート。YouTubeチャンネルも開設し生き残りに挑んでいる
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