更新日:2021年05月12日 18:22
仕事

高級ホテルのワーケーション、どれだけ仕事がはかどる? 自腹で体験してみた

都内ホテルがこぞってワーケションプランを用意

帝国ホテル

帝国ホテルに30連泊できるなんて夢のよう

 リモートワークが広がり、強制的に自宅で仕事をせざるを得なくなっている人が増えた。以前から自宅で仕事をするフリーランスであれば環境が整っているだろうが、自宅だと机や椅子さえないこともあるだろう。  ネット回線もスマホしか持っていないなら、PC作業で困ってしまう。テザリングが使えるとしても、今度は通信量の消費が気になる。家族がいるなら、邪魔してくるかもしれないし、逆にビデオ会議するので静かにしろと言うのもストレスを与えてしまう。  そんなとき、以前ならカフェに行って作業するという人は多かったのだが、このご時世ではそうもいかない。そこで注目されたのが、ワーケーション。ワークとバケーションを組み合わせた造語だ。観光地やリゾート地に泊まりながら、仕事をしようというものだが、こちらも旅行ができない現状では難しい。しかし、例えば、近場のホテルであれば、移動は可能だ。  最近、コロナ禍で外に出る機会がめっきり減ったので、今回気分転換でワーケーションしてみることにした。都内のホテルがこぞってワーケーション向けのプランを用意しているのだ。  例えば、帝国ホテルは30泊36万円の「サービスアパートメント」を用意。名古屋マリオットアソシアホテルはデラックスツインルームの30連泊プラン28万6000円を用意した。京王プラザホテルはもうすぐ期間終了となってしまうが、30泊21万円の朝食付きプランを販売していた。2人で利用するなら1泊3500円計算になる。

36時間ステイを選択、仕事環境は?

 筆者はさすがに30泊はできないが、高級ホテルでのワーケーションには興味津々だった。海外出張時にホテルで缶詰になり、原稿を書くことはよくあるが、都内にいながらにしてワーケーションしたことはなかった。  そこで、今回はホテルニューオータニの「ハーフウィークワーケーション」を利用してみることに。今回は午前8時から翌日の午後8時までの36時間ステイできるコースを選んだ。もちろん、自腹だ。  まずはこれまでの出張経験からのアドバイス。出張先のホテルで仕事をするには兎にも角にも不足のない環境を構築する必要がある。何かが足りないと効率が下がってしまうからだ。  あらかじめインターネット環境があるかどうかは確認しておこう。ホテルニューオータニは全室でWi-Fiと有線LANが無料で利用できた。速度も、30Mbps以上出ているので快適だ。
ホテルニューオータニ

ホテルニューオータニの「ハーフウィークワーケーション」の36時間プランを体験してみた

 次に準備したいのが、電源タップ。複数台のPCやスマホを充電しようとすると、コンセントが足りなくなることがあるのだ。そこで、複数の口を備えた充電器やコンセントを増やせる電源タップを用意しておくと安心だ。延長コードも兼ねているなら、照明用の電源を手元まで引っ張ってきたりと、便利に利用できる。  ホテル代は安いほうがいいが、机がないと作業は難しい。たとえ、ソファがふかふかでもローテーブルで長時間の作業は厳しい。若いなら無理もきくが、腰や肩が弱い人が変な姿勢で仕事をすると、体を壊してしまう。デスクと椅子があることは確認しておこう。
ワーケーション

ワーケーションなら仕事ができるデスクは必須。写真はシンガポールのホテル

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ノートPCにプラスαで用意したい
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お酒を毎晩飲むため、20年前にIT・ビジネスライターとしてデビュー。酒好きが高じて、2011年に原価BARをオープン。2021年3月には、原価BAR三田本店をオープンした。新型コロナウイルス影響を補填すべく、原価BARオンライン「リカーライブラリー」をスタート。YouTubeチャンネルも開設し生き残りに挑んでいる

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