激安シェアハウスに住む70代男性の波乱万丈、架空請求メールを信じ込み転落
住み込みの現場で働き始めるが…
ネットカフェで数か月過ごしていると、ある男に声をかけられた。
「ここに寝泊まりしていても仕方ないでしょ。地方にある住み込みの現場で働かないか?」
田中さんは地方の現場で働いていた経験があり、住み込みで働くのも悪くないなと考えた。
「行った初日の夜にヤバいと感じましたね。そこは敷地内にバラック小屋が4つぐらいあったのですが、まわりを壁で囲んでいるんですよ。逃げられないためですかね。外から建物の玄関にカギをかけられます。ドーベルマンが2匹、庭で放し飼いされていて、それがめちゃくちゃ怖いんですよ」
すごい現場である。ある日、田中さんは“脱走”を決意する。
「食堂で朝食を食べていると、人相の悪い管理人が2匹のドーベルマンに首輪をつけて、わざわざ散歩の前に我々に見せるようにやって来る。犬は吠えまくり、こっちに向かってきそうな勢いなんです。あれは遠回しの脅しですね。敷地内の売店で売られている飲み物や雑貨は高いし、こんな場所ではやっていけないと思い、逃げようと決心しました」
犯罪ではないので、警察に駆け込むわけにもいかない。現場は地方の僻地で庭にはドーベルマン。
「二階の窓から外をのぞくと、隣の家の壁が見えました。そんなに距離がないので、ロープを使えばどうにか壁に到達できそうでした。まず、決行は深夜2時にしました。その理由は、他の人が熟睡していて、最寄り駅まで歩いて行っても電車が走っている時間じゃないと意味がないじゃないですか」
深夜2時。同部屋の人は寝ている。そっと窓を開け、ロープを腹と建物の柱に縛り付け、隣の敷地に私物のカバンを投げた。そして、なんとか隣の壁まで飛び降りて、駅に向かって逃げたのだ。
「電車に乗れた時はほっとしましたね」
再び架空請求のメールに引っかかる
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