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オークスに距離適性は必要なし!? 競馬の達人が推す3頭

オークスと桜花賞をラップ適性から考える

桜花賞 オークス 桜花賞で道中の3ハロン換算タイムと上がりタイムの差は1.4秒の後傾戦、オークスは2秒の後傾戦となっています。そして、ラスト3ハロン区間ではどちらも11秒台前半のラップが刻まれています。  つまり、桜花賞もオークスもレースの道中はゆったりと流れ、長い直線に入るラスト3ハロンに大きな加速が発生する同じレースと言えるでしょう。これを私のラップクラッチ理論では4速戦と表現しています。  世代限定戦で能力差が大きいうえに、そもそも桜花賞とオークスは同じ適性が問われるレース。そのため、オークスで距離適性は考慮する必要がなく、桜花賞の実績をそのまま信用することが的中の近道となるというわけです。

今年の桜花賞は特にハイレベルな一戦になる

 前述のように、直線が長く後傾戦になりやすい桜花賞。にもかかわらず、道中のラップも締まった流れになった年は非常にレベルの高いレースと判断することができます。阪神競馬場の改修工事以降、前半3ハロンと後半3ハロンの差が0.3秒以内だった年は2009年と2018年、そして2021年の3年だけ。2009年、2018年ともに桜花賞の上位3頭がオークスでも1~3着になっています。  今年は2着馬がダービー参戦。ただし差のない④着馬が出走しており、上位3頭という括りに同馬を加える形で問題ないでしょう。 ④速指数1位・11番ソダシ  無敗ということで総合力が上の同馬ですが、新馬戦と札幌2歳Sは直線の短いコース。好走レースの幅が広く、現時点では完成度が他馬よりも抜けているといえるでしょう。  直線の長い4速戦のアルテミスS、阪神JF、桜花賞を連勝中で、特に桜花賞はすでに前述しているように前半3ハロンと後半3ハロンの差がないハイレベル戦。厳しいペースを追走し、かつ直線ではトップギアが問われた一戦でした。この流れを3番手から上がり上位で纏めている点は評価できます。  クロフネ産駒という事で距離への心配がされていますが、これも前述のようにオークスにおいては問題ありませんし、実際に同産駒のホエールキャプチャが3着ではありますが好走しています。同馬以上に能力は高いのは間違いないので、2400mも問題ないでしょう。 4速指数2位・13番ファインルージュ  直線の短い2速戦のフェアリーSを強い勝ち方で勝利し、ハイレベルの4速戦桜花賞でも3着に好走。ソダシに勝るとも劣らない総合力の高さで、桜花賞ではソダシよりもわずかですが上がりは速く33.7秒を記録しています。桜花賞時点では8番人気と人気薄でしたが、ハイレベルの桜花賞はフロックで好走できるラップではありません。オークスでも注目の存在です。 4速指数3位・07番アカイトリノムスメ  桜花賞では④着でしたが勝ち馬ソダシとは0.2秒差。5着アールドヴィーヴルとは0.5秒差をつけていますし、今年は2着馬サトノレイナスがダービーに参戦するため桜花賞上位3頭に該当します。  赤松賞では後半の持続ラップを上がり33.9秒で差し切り。4速戦の東京競馬場、阪神競馬場の外回りで崩れておらず巧者ぶりを発揮しています。桜花賞は先行した事でやや末脚が鈍った感はありますが、厳しいペースを先行して加速できた点は上記の2頭同様に評価すべきでしょう。 <文/安井涼太>
各種メディアで活躍中の競馬予想家。新刊『安井式上がりXハロン攻略法(秀和システム)』が11月15日に発売された。『競走馬の適性を5つに分けて激走を見抜く! 脚質ギアファイブ(ガイドワークス)』『超穴馬の激走を見抜く! 追走力必勝法(秀和システム)』、『安井式ラップキャラ(ベストセラーズ)』など多数の書籍を執筆。
Twitter:@RyotaYasui

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(秀和システム)

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