更新日:2021年06月13日 11:43
エンタメ

NHK朝ドラ『おかえりモネ』に業界人から厳しい評価「コケる要素が多すぎる」

『おかえりモネ』はコケ要素の大きい現代劇

あまちゃん

NHKホームページより

 では、現在放送中の『おかえりモネ』をA氏はどう見ているのか? 「視聴率はこのまま下がっていくと思います。初回こそ19.2%をマークしたそうですが、それ以降は17%前後と早くも低迷中。朝ドラといえば“女性の半生を描く時代モノ”という認識が定着しており、現代をテーマにした作品は元々ヒットしづらい。近年の現代モノでヒットした朝ドラは『あまちゃん』(2013年前期)や『半分、青い。』(2018年前期)くらい。  ただし、両作は宮藤官九郎さんと北川悦吏子さんというヒットメーカーの作品であったうえに挑戦的な演出をしていたのが大きい。現代モノは、どうしても朝ドラのメイン視聴者である中高年層が離れてしまいますからね。  今回の脚本を手掛ける安達奈緒子さんはラブストーリーから医療モノまで幅広く心情描写をドラマチックに描ける注目の作家さんではありますが、中高年層に刺さるストーリーを作っていけるかは不安」

ロケ舞台の“東北”に疑問の声も……

 キー局ドラマのキャスティングに関わる映像制作会社の女性社員・B氏にも話を聞いた。 「東日本大震災から10年の節目にあたることから舞台が宮城県になったそうですが、隣県の岩手を舞台にし、震災についても描いた『あまちゃん』の印象が強すぎて、「またか」「今やるべきドラマか?」といった声も多い。  もちろん震災のことは風化させてはいけないと思いますが、コロナ禍に描くドラマとしてふさわしい舞台だったかというと疑問が残ります。また、ロケ地である宮城県の人々もコロナ禍ということもあり、撮影自体に歓迎ムードがなく地元の盛り上がりもやや欠けているようです」  コロナめ……と恨み節が聞こえてきそうなところだが、それを差し引いてもマイナスの要因が多いようだ。
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ヒロインにもダメだし
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テレビドラマとお笑い、野球をこよなく愛するアラサーライター。

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