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“天空のサウナ”信州の絶景を独り占め。人気サウナが過疎地を救う

―[最高のサウナ]―
東京の温泉施設は若い客で溢れ、“空前のサウナブーム”といわれている。ブームをさらに加速させるかのごとく、新しいサウナも続々誕生している。そこで今回は「最高のサウナとは何か」を探るべく新施設、信州の“天空のサウナ”を訪れた。みんなちがって、みんないい。自分に合ったサウナを見つけてほしい。

信州の絶景を独り占め。人気サウナが過疎地を救う

最高のサウナ

エタノール暖炉が設置された外気浴スペース。夜には炎の揺らぎを眺めながら癒やされる空間に

 昼は北信五岳や松川渓谷を見下ろし、夜は満天の星が降ってくる。長野県の高山村に信州の絶景を見渡せる「天空のサウナ」を造ったのは、梅の屋リゾート松川館の涌井貞朋オーナーだ。「サウナは苦手だった」という涌井氏だが、若いスタッフたちのサウナ愛に心を動かされたという。 「コロナの影響でさびれた温泉街になってしまい、客足を戻すためのアイデアを考えていたとき、20代の従業員から『信州の絶景を望めるサウナを造りたい』と言われて。巷のサウナブームには半信半疑でしたが、“天空のサウナ”構想をSNSで発信すると共感したサウナーたちが拡散してくれたんです。  工事費用を募るクラウドファンディングは開始30分で目標の100万円に到達。結果的に270万円超の支援金が集まりました」

フィンランド式サウナが完成

最高のサウナ

ヒノキ造りのフィンランド式サウナ。「窓の景色は時間帯によって変化が楽しめます」(涌井氏)

 1か月の製作期間を経て、フィンランド式サウナが完成。総ヒノキ造りで座面の曲線が特徴的。ロウリュをすれば、熱風とともにヒノキの香りがブワッと室内に広がる。  サウナ室のパノラマ窓から眺める信州の山々は切り取られた絵画のように美しい。火照った体を樽の水風呂で締め、椅子に座って風を浴びれば、またたく間にディープリラックス状態に。その感覚が病みつきになり、「2時間で10セットする強者もいる」と涌井氏。
最高のサウナ

水風呂の桶には、信州味噌を漬けていたという樽を再利用。水温は12~14℃に保たれている

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地産の食材が存分に味わえる絶品サ飯
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●天空のサウナ 梅の屋リゾート松川館
開湯250年の山田温泉にある“絶景サウナ”。サウナランチプラン(サウナ、温泉、部屋の利用4時間)6800円~。レギュラールーム宿泊プラン(貸し切りサウナ、露天風呂、2食付き)2万2800円~。長野県上高井郡高山村山田温泉3507-1

ベストサウナ

アナタだけの“ベストサウナ”は、本書を読めば見つかるはず

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