結婚式で無理やりカップリングされた私。でも相手の男性が「いい人すぎた」
大切な人の結婚式は、招待されたゲストも喜ばしい気分になるもの。いわば新郎新婦からの幸せのおすそ分けです。ただ、その感覚が行き過ぎるとと、単なるありがた迷惑と化してしまうこともしばしば。
「新婦のMちゃんは小中学校時代の同級生で、その間はずっと仲の良い友達でした。でも、別々の高校に進学した後は頻繁に連絡を取ることもなくなり、成人式で会ってもすれ違って軽く言葉を交わした程度。最後に会ったのは25歳の時に開催された同窓会で、その時はお互い彼氏と別れたばっかりなのがわかって、飲みながら『彼氏欲しい』みたいな愚痴を言い合った覚えがあります」
それから5年間、まったく交流がなかった渚さんとMさんでしたが、ある日の仕事終わりで家に帰る途中、電車の中でバッタリと出くわしたそうです。
「その時、Mちゃんは男の人と一緒でした。その人は同じ会社に勤めている同僚のKさんで、2年ほど前からお付き合いしていて、今度結婚することになったんだとか。その時に『2ヶ月後に結婚式をするから、二次会にぜひ来て欲しい』と2人に直接招待されたんです。お祝い事ですし、特に断る理由もないので行くことにしました」
大人になって縁遠くはなっていたものの、幼馴染とも言っていい間柄。これをきっかけに再び友人関係が復活するかもしれないと思いながら、渚さんはKさんとMさんの結婚式二次会へと足を運んだそうです。招待客は2人の会社関係者がメインだったそう。社内結婚ということもあり、かなり内輪で盛り上がっていたようです。
「私が見知った顔はいなかったので、小中学の友達で招待されたのは私だけだったようですね。正直、かなりアウェイ感はありましたが、2人をお祝いする場なのでそれは別にいいかな、と。ただ、途中に挟まれたゲームコーナー……あれが、ちょっと面倒だったんですよ」
それは、新郎新婦それぞれの友人たちから独身の男女を5名ずつ選出し、ペアになって行うというミニゲーム。事前に何も聞かされていなかった渚さんですが、司会者と新郎新婦に強引に参加を促されてしまいました。
「私とペアになった男性は、40歳手前くらいのいかにも奥手そうなYさんという人でした。Kさんの同じ部署の先輩にあたる人だそうです。他の4組のペアは私と同い年くらいな感じだったのですが、全員新郎新婦の同僚だったみたいで、顔見知り同士わいわい盛り上がってる感じ。私の相手も悪い人ではなさそうだったのですが、私はわりと人見知りなのでどうしても戸惑いの方が大きかったです」
ゲームは2人で協力してトイレットペーパーを早巻きするとか、マシュマロキャッチなどのごくシンプルなもの。しかし、渚さんはゲームの途中でふと気づきました。何だか他のペアがわざと失敗しているような雰囲気があったのです。
「私のペアも何度か失敗はしつつも、他のペアに比べるとわりと順調にゲームをクリアしていってたんですよ。周りがあまりにもミスりすぎてて。おかしいな、と思っていたら司会者のひと言でハッと気づきました。『お二人は初めて会ったのに息がぴったりですね! これはもしかして運命なのでしょうか』とか言ってるんですよ。これ、もしかしてお膳立てされてるのかな? って」
今回お話してくれたフリーライターの渚さん(仮名・35歳)は、5年前に出席した結婚式の二次会で、ウェディングハイになった新郎新婦から、謎のサプライズを仕掛けられたことがあると言います。
バッタリ再会した同級生の結婚式二次会へ
男女でペアになってゲームスタート
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