スポーツ

「五輪会場」お台場でトライアスロン生観戦。テレビでは味わえない感動に出会う

「ベランダ代6万円」より貴重な思い出を!

 コース図を見ながら、どのあたりが競技エリアなのかをチェックします。スタート地点やトランジションエリア(スイムからバイク、バイクからランへの用具の切り替えを行なう場所)は位置取り的に見えそうにありません。足元の道路にも「TOKYO2020」のフェンスが張ってありますが、残念ながらバイクとランのコースはベランダからまったく見えない場所です。  ただ、スイムのコースは一部視界に入りそうです。よくよく見ますとオリンピックのエンブレムがついたブイが浮かんでいます。選手はそのブイをまわって泳ぐのでしょう。「これでベランダ代、6万円か……」とはチラッと思いますが、思い出はお金にかえられません。何としても東京五輪をこの目で見る、その一念です!
コース

あのあたりを泳ぐはず

ブイ

ブイには東京五輪のエンブレムがついています

二重のフェンス

ちなみに、気になる水質問題は二重のフェンスで謎の茶色いモノをしっかり遮っていました

眼下に広がった憧れの東京五輪

 準備万端整いまして7月27日早朝。暑熱対策で午前6時半スタートとしたところ、あいにくの雨で気温は低めのコンディション。どちらかといえば、寒さ対策が必要な気候のなかでトライアスロン女子は競技をスタートします。部屋のテレビでは中継映像を映し、その様子をうかがいながらベランダから実際の競技を見守ります。  スタートからしばし待つと、視界にボートが移動してきます。それにつれて水面に立つ水しぶきが一筋のオビのように進んできます。確かに誰かが泳いでいます。誰が誰かはまったくわかりませんが、確かに誰かが泳いでいる。あれは間違いなく東京五輪。絶対に見たいと憧れつづけながら、ほぼ無観客となってしまった東京五輪があそこで行なわれています。  僕が少年ネロならパトラッシュを抱き締めながら死ぬくらい感動的な光景です!
東京五輪

これが東京五輪です!

競技風景

ずっと見たかった東京五輪を見ることができて、すごく幸せです!

競技風景

パトラッシュ……なんだかとても眠いよ……6時に起きたからかな……

 時間にしてわずか3分ほど。選手たちはじょじょに視界から消えていき、僕の東京五輪現地観戦は終わりました。しかし、素晴らしい思い出を得たことに満足しています。僕はこの目で東京五輪を見たのですから。
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観戦後にもたらされたさらなる喜び
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