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実は馬券を当てやすい夏競馬。狙い目は重賞より3勝クラス以下の理由

夏競馬をやらないことはチャンスを逃している

 6月からクラス再編成が行われ、競馬サイクルがスタート。1年間勝ち上がれなかった馬と成長著しい3歳馬の戦いとなり、この時期は出走馬間の能力差の大きいレースが多く、実力馬が順当に勝ちやすい状況が整っているわけです。  こうして実力馬が順に勝ち上がり、また出走馬間の差が少なくなり始めるのが11~12月。そして実力馬がほとんど勝ち上がった1月から6月あたりは期待値も低いという状況になります。そしてまた、1年間勝ち上がれなかった馬が6月からのスタートで3歳馬とぶつかります。こうした背景があるため、この流れは必然と言えるでしょう。  つまり、夏競馬を休む競馬ファンは、せっかく難しい時期が終わり当てやすい時期に入ったにもかかわらず、そのチャンスを自ら放棄しているという事になります。これがいかにもったいないかは想像に難くありません。
夏競馬

夏競馬は馬券を当てるチャンス!

 ではなぜ、このように明確な傾向が出ているのに夏競馬は難しいと感じるのか。それはおそらく、注目度が高く多くの人が参加している重賞が難しいからでしょう。  7~8月に行われる重賞は札幌記念を除いてGⅢ戦。そして、ハンデ戦で行われる重賞もあり、かなり難解なレースばかりが組まれています。ハンデ戦は能力を均等にするというのが名目ですから、それもある意味当然と言えば当然。  実際、同期間の重賞の1番人気勝率は30.8%ですが、7月の勝率は26.3%。8月も25.6%と最低水準を記録しています。

長いスパンで考える

 メインレース、特に重賞だけを買うという方は多いと思いますが、夏競馬の難しい重賞に参加して波乱が続き、夏競馬自体が難しいと感じてしまっている方は多いのではないでしょうか?しかし、すでに説明しているように重賞以外のレースにおいてはむしろ当てやすいのが夏競馬なのです。未勝利戦から3勝クラス戦を中心に購入すると夏競馬の感じ方が変わると思います。  競馬はその日その日の結果で一喜一憂せず、長いスパンで考えることが大事。どの時期に勝負をかけて、どの時期は勝負を控えるか…このように競馬サイクルの流れが理解できていれば、1年間の馬券マネジメントができると思います。そして、夏競馬こそ勝ちやすい時期であり、さらにこの先に待ち構える大収穫の秋競馬へ向けて資金を増やせるチャンスでもあるのです。  今年も先週(7月25日まで)時点で全体の1番人気勝率32.5%に対し、6月の勝率は34.4%。7月に入るとさらに上昇して36.5%と高い値を記録しています。5月は30.4%まで落ち込んでいましたから、今年も同様の傾向が継続していることがわかるでしょう。もうすでに勝ちやすい夏競馬はスタートしているのです。  特に、関東圏では夏競馬の中でも難しい福島競馬場の開催が終わり、先週から新潟競馬場に開催が移りました。するといきなり勝率41.7%と高水準を記録する幸先の良いスタートを切っており、これでさらに実力馬が力を発揮しやすい状況が整いました。当てやすい夏競馬もいよいよラストスパートです。  ということで、ぜひ夏競馬を楽しんでみてください! 文/安井涼太
各種メディアで活躍中の競馬予想家。新刊『安井式上がりXハロン攻略法(秀和システム)』が11月15日に発売された。『競走馬の適性を5つに分けて激走を見抜く! 脚質ギアファイブ(ガイドワークス)』『超穴馬の激走を見抜く! 追走力必勝法(秀和システム)』、『安井式ラップキャラ(ベストセラーズ)』など多数の書籍を執筆。
Twitter:@RyotaYasui

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(秀和システム)

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