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コロナで急増。ワイセツ画像を送りつけるAirDrop痴漢の恐怖を被害者が告白

AirDrop痴漢被害女性が語る恐怖

 不特定の場で女性の名前で登録されているiPhoneに卑猥な画像を送りつけ、犯人が反応を楽しむのがAirDrop痴漢である。この悪質な犯罪の被害にあった20代女性に話を伺った。 ーー被害に遭った場所と状況を教えてください。 「半年ほど前、平日夕方の電車内でした。座れる席が少しあるくらいだったと思います。座ってスマホを操作していたところ、急に卑猥な画像が画面の真ん中に出ました。  一瞬しか見ていませんが、モロに下半身の画像だったと思います。確か、『拒否』みたいなボタンがあったので真っ先に押しましたが、正直今でもその画像は頭から離れません」 ーーそれは恐ろしいですね……。その後はどうされましたか。 「まず、近くに犯人がいるということが何より怖くて……。全く顔を上げられませんでした。スマホをみたまま少し時間が経って、そのまま目的地に着いたので足早に立ち去りました。  ちなみに私の知り合いにも同じ被害に遭った人がいるんですけど、そのコは強気な性格で……。『誰だ!?』とばかりに周りを見回したみたいなんです。そしたら、ニヤニヤした気持ち悪いおじさんと目があったようで……。そのコは睨みつけて帰ってきたそうですが、普通は私のように怖くて顔を上げられない人がほとんどだと思います」

設定を変えて対策をする

ーーそういった被害に遭って、その後なにか対策をされましたか。 「まず、AirDropの設定を変えました。受信できる人を『すべての人』から『連絡先を知っている人』にしたんです。これで痴漢にはあわないですよね。私はその設定に変えたところで、全く不便さは感じていません。  ちなみに先程の強気な性格の友達もその設定にしたそうなのですが、『合コンで出会った人にその場で画像送ろうとしたときに不便だったわ〜』と言っていました。正直AirDropを『連絡先を知っている人』だけにしても、そのくらいの些細な不便さしか感じることはないと思うので、女性は特にその設定にした方がいいと思います」 ーー被害に遭った方には、どういったアドバイスをされますか。 「その時はパニックになっていて、ただ下を向いていましたが、結果的にこの行動は正解だったと思います。落ち着いて改めて考えてみたんですが、送った側の人も確実に私に送ったかどうかわからないですよね。  例えば、その場に女性が私しかいなかったら、確実に私に送っているとわかっていると思いますが、2人以上いた場合は誰に届いているかわからないはずです。『さて、誰に届いているのかな〜』みたいな気持ちで送っている可能性もあるので、とにかく反応しないことが大切です。  ポーカーフェイスを貫いて受信拒否を押し、ゆっくり立ち去るのがいいんじゃないでしょうか。もちろん、その後は設定を変えてほしいです」  この経験者は、AirDrop痴漢を防ぐためには設定の変更をするのがベストだと語っていた。受信の設定が一番手っ取り早いが、iPhoneの登録名を男性の名前にするのも効果的だろう。  2018年に話題となり、逮捕者が出たことで被害が減少傾向にあったAirDrop痴漢だが、コロナ禍で人出が減少したことで、再び被害に遭う人が出てきているようだ。また、卑猥な画像を送りつける痴漢行為だけでなく、メモのスクリーンショット画面を送りつける「AirDropナンパ」という手法もあるとのこと。  いずれにせよ、いきなり不特定の人から画像が送り付けられることは恐怖でしかない。まずはiPhoneの設定を見直し、不特定の人からAirDropで受信できない設定にすることを推奨したい。 取材・文/セールス森田
Web編集者兼ライター。フリーライター・動画編集者を経て、現在は日刊SPA!編集・インタビュー記事の執筆を中心に活動中。全国各地の取材に出向くフットワークの軽さがセールスポイント
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