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サッカー日本代表は“変わりばえ”しない顔ぶれ?最終予選直前に考察してみた

アジア最終予選に臨む代表メンバーが発表

 2022年に中東・カタールでサッカーのワールドカップが開催される。本大会出場を懸けた戦いが各地で本格化し、五輪ではメダル獲得まであと1歩及ばなかった日本代表も9月からアジア最終予選に臨む。8月26日、日本サッカー協会は9月2日のオマーン代表戦と、7日の中国代表戦に招集するメンバーを発表した。
久保建英

五輪後に古巣への復帰が決まった久保建英(代表撮影:雑誌協会)

 メンバーは以下のとおり(所属は8月30日時点)。 GK 川島永嗣(ストラスブール) 権田修一(清水エスパルス) 谷晃生(湘南ベルマーレ)※東京五輪代表、初招集 DF 長友佑都(無所属) 吉田麻也(サンプドリア)※東京五輪代表OA 佐々木翔(サンフレッチェ広島) 酒井宏樹(浦和レッズ)※東京五輪代表OA 山根視来(川崎フロンターレ) 室屋成(ハノーバー) 植田直通(ニーム) 中山雄太(ズウォレ)※東京五輪代表 冨安健洋(ボローニャ)※東京五輪代表 MF 原口元気(ウニオン・ベルリン) 柴崎岳(レガネス) 遠藤航(シュツットガルト)※東京五輪代表OA 伊東純也(ゲンク) 南野拓実(リバプール) 守田英正(サンタクララ) 鎌田大地(アイントラハト・フランクフルト) 板倉滉(シャルケ)※東京五輪代表 堂安律(PSVアイントホーフェン)※東京五輪代表 久保建英(マジョルカ)※東京五輪代表 FW 大迫勇也(ヴィッセル神戸) 古橋亨梧(セルティック)

初招集はGK谷晃生ひとり

谷晃生

五輪では不動だったGK谷晃生(代表撮影:雑誌教会)

 東京五輪を経て世代交代の期待が高まっていたなか、その戦いを経験した選手はオーバーエイジ(OA)枠の選手を除くと24名中6名となった。五輪本大会で不動のGKとして活躍した谷晃生が初めて選出されたが、初招集となった選手は彼ひとりだけだった。ファンやサポーターは東京五輪代表からもっと選出されると思っていたのか、「変わりばえしない」「新鮮味に欠ける」といった声が挙がっている。  A代表と五輪代表を兼任しスムーズな世代交代も役割として求められている森保一監督は記者からも同様の指摘を受けて、「多く選手たちはすでに1チーム2カテゴリーの中でA代表ラージグループとしてこれまで活動してきた」と説明。東京五輪代表の選手もA代表の一員として視野に入れながら活動してきているので、力のある選手はA代表の経験をすでに持っていて選出済みであることを主張した。  世界的に言えば、東京五輪で優勝したブラジル代表は、ワールドカップ予選を戦うために招集した25名のうち東京五輪世代の選手は8名(うち東京五輪出場選手は5名)となっており、準優勝だったスペイン代表は24名のうち6名(うち東京五輪出場選手は3名)で、今回の日本代表とその割合は大差がない。スペイン代表には6月に開催されたEURO2020にも出場したパウ・トーレス、ぺドリ、ダニ・オルモ、オヤルサバルなど9月には招集を見送られたメンバーがいる。
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期待の田中碧は招集されず
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スポーツライター。日本最大級だったサッカーの有料メディアを有するIT企業で、コンテンツ制作を行いスポーツ業界と関わり始める。そのなかで有名海外クラブとのビジネス立ち上げなどに関わる。その後サッカー専門誌「ストライカーDX」編集部を経て、独立。現在はサッカーを中心にスポーツコンテンツ制作に携わる
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