「財布をスられた…」彼氏に給付金10万円を渡したら…大後悔した話
2020年に政府から配られた定額給付金。どんなことに使いましたか? 大きな買い物をして経済を回した人もいるかもしれませんが、貯金や日々の生活費にあてた人が多いのではないでしょうか。
取材を受けてくれた真澄さん(仮名・34)は、都内でお弁当屋さんを営んでいます。コロナ禍の当初は在宅需要が増えたことに伴い、仕事も繁盛していたそうです。
しかし、周りの居酒屋や飲食店が休業や時短営業の補填をするためにテイクアウトに参入。お弁当屋さんは売り上げが思うように伸びませんでした。
ちなみに、イートインのない惣菜店などは、いまも政府の協力金の対象外。割を食っていると真澄さんはこぼしています。売り上げが下がるなか、真澄さんを支えてくれたのは3歳年上の恋人の存在でした。
2年交際する恋人は「舞台関係のコンサルタントをしている」と彼女にたびたび話を聞かせていました。舞台の人とは縁のない生活を送っていたので、「そういうものか」と聞いていたそうです。
コロナ禍では、彼もまた生活が厳しくなっているとのことでした。厳しい情勢の中でも、2人で支え合っていずれは結婚したいと、お互いに意思を確認していました。
しかし、コロナ禍は逆にチャンスでもあったそうです。舞台に出られず役者業や裏方を引退する人もいるため、恋人は「引退してしまう人材を集めて、新しいビジネスを始める」と話しはじめました。
真澄さんのもとに定額給付金が給付されたのが、2020年7月。生活に見通しが立たない状況だったため、いざというときのために10万円をすべて貯金にまわしました。
一方、彼の舞台業界には補助金が出されることになりました。同じく7月から始まっていた文化庁の「文化芸術活動の継続支援事業」です。恋人はこの制度を利用し、自分の今後の事業に充てると話していました。
真澄さんは彼から、補助金を受け取るためには高いハードルがあると聞かされていました。
特に多くの非正規労働者や自営業やフリーランスは、コロナ禍で厳しい状況に追い込まれている人がたくさんいます。今回は、そんな自営業者の女性が定額給付金を信じられない理由で失ってしまったエピソードを紹介します。
自営の弁当屋がピンチ。支えてくれたのは恋人だった
定額給付金は“いざというとき”のために貯金
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