更新日:2021年10月12日 16:28
ライフ

フリーランスが、賃貸住宅の審査をあっさり落とされてわかったこと

保証会社は何を審査したのだろうか?

審査に落ちたショックはさておき、どうしても気になったので、「次の物件探しましょうか!」と話を進めようとする佐藤さんに、「事前にお聞きしたと思うんですが、確定申告書類や他に必要な書類を提出した場合、審査に通った可能性はありますかね?」と聞いてみる。 ここで、数時間おきにやりとりしていた佐藤さんからの連絡が一旦途絶える。翌日、「保証会社さんの方で審査されているので、審査の内容は私どもにはわかりかねます。お探しの物件の条件など頂けましたら、新しい物件をお探しさせていただきます。引き続き宜しくお願いします」と返信があった。だからそういう話じゃなくて。

とにかく売れっ子アピールを!

今さら佐藤さんに何を言っても結果は変わらないので、ひとまず「鉄筋コンクリートのマンションでペット可、二階以上」を希望の条件として送っておいた傍で、自分で探した他の物件をピックアップし、別の不動産会社と連絡をやりとりし始めた。 するとすぐに不動産会社から折り返しがあり、オンライン内見をさせてもらった物件が割と良かったので、申し込みの手続きを進めてもらうことにした。佐藤さんの一件で学びを得たので、オンライン内見の際に「個人事業主なので審査のときにあったほうが良い書類を一緒に送りたい」と伝えたところ、「わかりました! 確定申告書類は絶対にあった方がいいですね。申し込み書類に添付していただければ、一緒にお送りしておきます」とアドバイスをもらえたため、確定申告書と、主要取引先リストを送った。 また、オンライン申し込みであったため、先輩からの「とにかく売れっ子アピールを!」という教えを忠実に守り、備考欄には書籍の出版経験、メディア出演経験、連載媒体などを記入しておいた。
次のページ
不動産会社によっても違う?
1
2
3
4
5
1991年生まれ。フリーライター・コラムニスト。貧困や機能不全家族、ブラック企業、社会問題などについて、自らの体験をもとに取材・執筆。文春オンライン、東洋経済オンラインなどで連載中。著書に『年収100万円で生きる-格差都市・東京の肉声』 twitter:@bambi_yoshikawa

年収100万円で生きる-格差都市・東京の肉声-

この問題を「自己責任論」で片づけてもいいのか――!?

記事一覧へ
おすすめ記事