エアコンから「ゴキブリが出てきたことも」清掃業者が教える簡単ケア
ちょうど季節の変わり目である今。夏に使い倒したエアコンを放置していたら、知らぬ間に……。
「ルーバー(吹き出し口)に黒い斑点が見えたら中はカビだらけです」
そう語るのは、ハウスクリーニング全般を請け負う清掃業者、株式会社志事人の代表取締役・鶴原利彦氏だ。エアコンのカビやホコリが健康を害することは言うまでもないが、恐怖はそれだけではなかった!
鶴原氏は、自身も数年前まで年間約1000件の清掃現場をこなしていた。そのなかでも“ゴキブリ”が苦手だったという。
「お客様の家に出向くと、『中にゴキブリがいるんです!』とエアコンがガムテープでぐるぐる巻きにされていて。あるときは、清掃前の運転確認でスイッチを入れると、ゴキブリが飛び出してきたこともありました」
特に9月~10月の時期に死骸で見つかったり、飛び出してきたりする事件が多発。
「ゴキブリは薄暗くて湿度のある環境が大好きです。冷房を使用する機会の多い夏は、エアコンの内部が結露して、湿気がたまりやすくなります。また、この時期はフィルターにホコリなどの汚れが蓄積されていて、こうした環境はカビや雑菌が繁殖しやすくなり、ゴキブリは何でも食べるのでエサにもなります。エアコンはゴキブリにとって、過ごしやすい場所と言えるでしょう」
エアコンをつけた瞬間にゴキブリが飛び出してくる光景は想像したくもないが、そもそもゴキブリはどのようにしてエアコンの内部に侵入するのだろうか?
「室内にいたゴキブリがルーバーの1〜2cmの隙間や上部から入っていくこともありますが、一番多いのはドレンホース(※エアコン運転時に発生する水を屋外に排出するホース)の先から侵入するパターンです。これは、100円ショップなどで売られている防虫キャップを装着することで防ぐことができます。
ほかにも室外機につなげるためのホースを埋めているパテの隙間から入ってくることもありますので、経年劣化していないかこまめにチェックが必要ですね」
対策としては、侵入経路をふさぐ、エアコン内部をゴキブリにとって居心地の良い環境にしないことだ。
昨今はコロナ禍でリモートワークが中心となり、在宅の時間が増えた。それに伴い、以前に比べて各家庭のエアコン使用頻度が多くなり、汚れるスピードも加速しているという。室内で喫煙している場合はエアコン内にヤニが染み込み、ゴキブリが住みやすい環境になってしまうというから注意が必要だ。
今回は掃除のプロに、この時期にエアコン清掃を意識するべき理由や、簡単にできるケア方法を聞いた。
清掃業者が経験「エアコンの中からゴキブリが…」
対策は「侵入させない」「居心地が良い環境を作らない」
インタビュー・食レポ・レビュー記事・イベントレポートなどジャンルを問わず活動するフリーランスライター。コンビニを愛しすぎるあまり、OLから某コンビニ本部員となり店長を務めた経験あり。X(旧Twitter):@KA_HO_MA
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