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水卜麻美アナの新『ZIP!』はなぜ不調?まるで大学サークルのノリ

②まるで大学のサークル。ゲームチェンジャーがいない

 こうして出演者みんなが“いい人”化してしまった『ZIP!』。仲良しすぎて、番組自体のトーンがわちゃわちゃキャピキャピしていて、大学のサークルっぽくなってしまっている。この幼稚さも、敬遠されている原因のひとつでしょう。

 そんなとき、一人でもいいから、和気あいあいムードをぶち壊す出演者がほしいところ。2014年から2016年まで総合司会を務めた北乃きいは貴重でした。東大大学院卒エリートの枡アナと、横須賀感あふれるたくましい北乃きいの組み合わせは、さながら異種格闘技戦でした。それでも、このふたりは話が噛み合うんだろうかと心配しながら見ているうちに、独特の味わいを生み出すに至ったのです。  いまの『ZIP!』には、いい意味でハラハラさせる存在がいない。もしくは、そういう能力を出せない状況になってしまっているのかもしれません。  いま求められているのは、水卜アナを本気でイラッとさせるような猛者なのです。

③とにかく笑いすぎ

 リニューアル『ZIP!』は、みんななんだか知らないけど笑ってる、ということしか印象に残りません。何が面白いんだかわからないけど、マジメなニュース以外はだいたい笑っている。  しかし、視聴者は薄々気づいています。“あれ、水トちゃん無理してるよな”と。水トちゃんが大笑いするほどに、過度な労力とストレスがかかっているように見える。見ている側は心配になってしまうのですね。ほんの少しの空白も恐れるように笑う水卜アナの姿に、仕事という二文字の重さを感じてしまう。番組が爽やかでポジティブマインドを追求するばかりに、視聴者の気持ちが萎えていく不幸はいたましい限りです。  というわけで、ためしに一週間に1日ぐらいは“NO笑いデー”を設けてみたらどうでしょう? 絶対に笑ってはいけない『ZIP!』。  ますます激しさを増す、朝の情報番組戦争。苦戦を強いられている水卜アナウンサーにとっては、もしかしたらキャラ変のチャンスなのではないでしょうか。“新生水トちゃん”が誕生したとき、はじめて『ZIP!』のリニューアルが完成するのだと思います。   <文/沢渡風太> ※女子SPA!より
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