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2022年冬ドラマ、注目3作品。黒木華、高畑充希、清原果耶…主演女優たちの演技力に期待

高畑充希『ムチャブリ!』。設定が面白い異色のお仕事ドラマ

ムチャブリ!

公式ホームページより

 2番目の作品は日本テレビ『ムチャブリ!わたしが社長になるなんて』(12日スタート、水曜午後10時)。高畑充希(30)が主演し、渡邉真子さん(36)が脚本を手掛ける。TBS『恋はつづくよどこまでも』(2020年)を書いた新鋭だ。  高畑が演じる主人公は高梨雛子。急成長を続けているベンチャー企業のOLである。特徴は「出世欲なし」「争いごとは嫌い」「目立たず、仕事はほどほどに」。男女問わず、世間によくいるタイプだ。  もっとも、仕事はハード。秘書として仕えているカリスマ社長の浅海寛人(松田翔太)が直感で行動し、「ムチャブリ(無茶振り)」ばかりするからだ。おかげで雛子は入社から6年間、恋人をつくる暇もなかった。

高畑のコメディエンヌとしての才能に期待

 クリスマスイブの夜も浅海は容赦なくムチャブリした。社内で募集していた新規事業の企画コンクールに雛子も応募しろと急に言い始めた。  ヤケクソになった雛子は何年も前に提出し、ボツとなった企画書を再び出す。日付けの部分だけを「平成」から「令和」に書き換えた。どうせ採用されないと考え、企画書を使い回した。  ところが、この企画が採用されてしまう。その上、企画に沿った子会社の設立発表の場で、雛子はいきなり社長に指名されてしまう。やはりムチャブリだ。  社長となった雛子に対し、浅海は自分が買い取った老舗フレンチレストランを僅か1カ月でリニューアル・オープンさせるよう命じる。ムチャブリの連続である。レストランの従業員たちは猛反発。おまけに部下の大牙涼(志尊淳)はクソ生意気で逆らってばかり――。  笑えるお仕事ドラマになりそう。高畑のコメディエンヌとしての高い才能はテレビ東京『忘却のサチコ』(2018年)や映画『ヲタクに恋は難しい』(2020年)などによって証明されているから期待できる。
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清原果耶『ファイトソング』
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放送コラムニスト/ジャーナリスト 1964年生まれ。スポーツニッポン新聞の文化部専門委員(放送記者クラブ)、「サンデー毎日」編集次長などを経て2019年に独立。放送批評誌「GALAC」前編集委員

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