バブル後の不況で山一證券を筆頭に金融機関が破綻するなど、さまざまな出来事で日本が揺れた1997年。『ファイナルファンタジーVII』の発売もあって、次世代機戦争はプレイステーションの勝利が決定的となりました。1997年は『グランツーリスモ』（PS1／ソニー・コンピュータエンタテインメント）が発売。いまだにハード性能を示すフラグシップタイトルとして健在で、シリーズ25周年となる今年は『グランツーリスモ7』が3月に発売予定です。 『アトリエ』シリーズも初代『マリーのアトリエ』（PS1／ガスト）から数えて25周年。この2月には25周年記念作品と銘打った『ソフィーのアトリエ2 ～不思議な夢の錬金術士～』が発売されます。 　ソニーミュージック（SME）の個性派タイトル『クーロンズ・ゲート-九龍風水傳-』（PS1／ソニー・ミュージックエンタテインメント）もこの年。カルト的な人気を誇り、現在クラウドファンディングにより続編が開発中です。また、『ダークソウル』シリーズや『SEKIRO』など“死にゲー”で知られるフロム・ソフトウェアのSFロボットアクション『アーマード・コア』（PS1／フロム・ソフトウェア）も1997年でした。 ■その他の主な25周年タイトル ・『電車でGO!』（アーケード／タイトー） ・『みんなのGOLF』（PS1／ソニー・コンピュータエンタテインメント） ・『モンスターファーム』（PS1／テクモ） 　日韓共催のサッカーW杯で日本代表がベスト16に進出し、アザラシのタマちゃんやチワワのくぅ～ちゃんなどがお茶の間を癒した2002年。ゲーム界は2000年に発売されたPS2が世界4000万台と波に乗ってきた時期でした。「黒船」と呼ばれたXbox（マイクロソフト）も日本国内で発売されています。 　2002年はディズニーとスクウェア・エニックスという豪華なコラボが話題を呼んだ『キングダム ハーツ』（PS2／スクウェア・エニックス）がヒット。宇多田ヒカルさんの主題歌「光」も印象的でした。今年は20周年記念ということで、イベントなどさまざまな動きがありそうです。 　他にPS2ではMMORPGを題材にした当時としては珍しいRPG『.hack』（PS2／バンダイ）、女性向け恋愛ゲーム『ときめきメモリアル Girl’s Side』（PS2／コナミ）などもリリースされています。 　PCゲームでは、のちにアニメ化もされた伝奇ホラーミステリー『ひぐらしのなく頃に』（PC／07th Expansion）の第1話『鬼隠し編』が、同人ゲームとしてコミケに出展されたのが2002年。昨年から完全新作のコミック2本が連載開始されるなど、20周年記念企画も動いています。 ■その他の主な20周年タイトル ・『絶体絶命都市』（PS2／アイレムソフトウェアエンジニアリング） ・『ダーククロニクル』（PS2／ソニー・コンピュータエンタテインメント） ・『ラチェット&クランク』（PS2／ソニー・コンピュータエンタテインメント） 　以上、20周年までをざっと振り返ってきました。あのゲームもこのゲームももう20年以上前……。年を取るわけですね(笑)。＜文／卯月 鮎＞ ※メーカー名はタイトル発売当時のものです ゲーム雑誌・アニメ雑誌の編集を経て独立。ゲーム紹介やコラム、書評を中心にフリーで活動している。雑誌連載をまとめた著作『はじめてのファミコン～なつかしゲーム子ども実験室～』（マイクロマガジン社）はゲーム実況の先駆けという声も